成人看護学

|研究室一覧|教育・研究|

青年期から向老期に至る成人の特性を、発達課題・生活過程・健康レベルの上から明らかにし、各特性に応じた健康問題を解決するための援助方法を究明します。がん患者に関する看護研究の主題は、がん患者の身体的・心理社会的問題と援助方法、がんの病名・病状(予後)告知と看護職者の機能・役割、患者および家族のQuality of Lifeの向上を促すための援助方法などです。手術療法を受ける成人・老人患者に関する看護研究の主題は、健康回復過程と回復促進のための援助方法、形態機能の変化・喪失と適応促進のための援助、高齢手術患者を介護する家族のストレスと支援方法、最先端医療に携わる看護職者のストレスと支援方法などです。クリティカルケアに関する看護研究の主題は、身体機能がきわめて不安定な生命の危機状態にある患者に対する集中的かつ適切な援助方法、危機状態にある患者および家族の心理を理解し安寧へ導く援助方法などです。突然の事故や治癒不可能な疾病により、人生の終末段階に至った成人・向老期にある患者および家族に対する看護研究の主題は、死に至る過程と援助方法、悲嘆と安らかな死の受容に対する援助方法、家族および遺族に対する支援方法などです。このような教育内容を通して、一人ひとりが主体的に頭を働かせて看護していく実践能力と、さらに看護学を学問として発展させていく能力とを養うことが出来ると考えています。

成人看護学領域オリジナルサイト

成人看護学領域オリジナルサイト 成人看護学領域に関する詳しい情報は、オリジナルサイトでもご案内しています。
領域オリジナルサイト

研究業績

原著

2017年4月~12月

  1. 大塚知子,大野稔子,眞嶋朋子:子宮頸部前がん病変と診断された女子の受診経過における体験.日本がん看護学会誌,31巻,21-30,2017.

学会発表抄録

2017年1月~3月

  1. 高取充祥*,眞嶋朋子,山内英樹:循環器疾患患者の終末期をむかえた患者・家族への意思決定支援を考える 終末期意思決定支援 救急搬送された患者の蘇生処置に立ち会うことまたは立ち会わないことを選択した家族の体験から.日本循環器看護学会誌,12(2),8-9,2017
    *2016年3月博士前期課程修了
  2. 渡邉美和,長坂育代,眞嶋朋子, 佐藤奈保, 菅野久美, 佐藤仁美, 増島麻里子: がんとともに生きる親とその子どもへの看護支援.第31回日本がん看護学会学術講演集,273,2017.
  3. 河内 美和*, 若杉歩, 眞嶋朋子: 転移・再発乳がん女性患者の薬剤選択に関する思い.第31回日本がん看護学会学術講演集,155,2017.
    *2016年3月博士前期課程修了
  4. 田邉亜純*,佐藤さやか,増島麻里子:がん患者の在宅療養移行期を支える就労中の家族員の体験.第31回日本がん看護学会学術集会講演集,226,2017.
    *2016年3月博士前期課程修了
  5. 土屋雅子,森美紀,高橋都,増島麻里子:地域におけるリンパ浮腫予防サ―ビス展開の可能性:行政保健師を対象とした意識調査.第31回日本がん看護学会学術集会講演集,295,2017.
  6. 熊谷靖代, 鏡朋子, 増島麻里子, 高橋由美子,大前敦子:診療報酬を算定しよう!リンパ浮腫ケア活動の拡大(交流集会).第31回日本がん看護学会学術集会講演集,303,2017.
  7. 秋田新介,緒方英,真鍋一郎,山路佳久,三川信之,奥朋子,下村義弘,増島麻里子:悪性腫瘍follow―up用のCT画像を用いた受診いらずのリンパ浮腫スクリ―ニング,26,第1回日本リンパ浮腫学会総会抄録集,26,2017.
  8. 戸谷里歩,渡邉美和,眞嶋朋子,楠潤子,増島麻里子:外国人患者に食事指導をする看護師の困難と文化的配慮に基づく看護実践.千葉看第23回学術集会講演集,48,2017.

2017年4月~12月

  1. 阿部恭子,井関千裕,鈴木正人,国府浩子,荒堀有子,大野朋加,金澤麻衣子,武石優子:乳がん看護の知識の習得と臨床実践の拡大を目指す教育プログラムの効果に関する研究(第4報). 第25回日本乳癌学会総会プログラム抄録集,268,2017.
  2. 井関千裕,阿部恭子,中山貴寛,荒堀有子,大川恵,金澤麻衣子,戸畑利香,藤井千賀:再発・転移乳がんの治療と看護に関するWebによる教育プログラムの開発(第1報). 第25回日本乳癌学会総会プログラム抄録集,273,2017.
  3. 阿部恭子:実践報告の抄録の書き方と発表のコツ.日本乳がん看護研究会誌,13巻,24,2017.
  4. 櫻井智穂子,和泉成子,谷本真理子,増島麻里子,小幡賢一:米国版アドバンス・ケア・プランニング(ACP)インタビュ―に対する非がん慢性疾患高齢患者の受けとめと実用に向けた課題.第22回日本緩和医療学会学術大会抄録集,S542,2017.
  5. 関屋晨,下村義弘,奥朋子,増島麻里子,秋田新介:リンパ浮腫ケアにおける周径計測のための精度向上方法の開発とその評価.日本生理人類学会第75回大会概要集,76,2017.
  6. 増島麻里子:シンポジウム「デザインと生理人類学」S3終末期の生き方を支えるケア開発.日本生理人類学会第75回大会概要集, 29,2017.
  7. 秋田新介,山路佳久,窪田吉孝,奥朋子,三階貴史,増島麻里子,三川信之:リンパ浮腫治療介入時期,方法と治療効果の検討.第2回日本リンパ浮腫治療学会学術総会講演集, ,2017.
  8. 土屋雅子,増島麻里子,森美紀,高橋都:がん専門病院における術後がん患者のリンパ浮腫発現予防に対する継続的支援ニ―ズ:地域ケアへの拡大,第37回日看科会学術集会講演集, ,2017.
  9. 菅原久純, 雨宮歩, 加瀬竜太郎, 田中裕二, 増島麻里子,酒井郁子, 小宮山政敏:異なる睡眠段階で行う体位変換がその後の睡眠に与える影響の予備的検討.第5回看護理工学会学術集会講演集,77,2017.
  10. 佐野元洋,眞嶋朋子:2年以上再入院せず経過した高齢心不全患者のセルフマネジメントの過程.第14回日本循環器看護学会学術集会 プログラム・抄録集,85,2017
  11. Chihiro ISEKI,Kyoko ABE,Yuko ARAHORI,Yuri ITO,Megumi OOKAWA,Miho KASATANI,Maiko KANAZAWA,Rika TOBATA,Keisuke FUKUI,Chika FUJII,Takahiro NAKAYAMA:Effectiveness of education program of WEBINAR focusing on treatment and nursing for metastatic breast cancer patients (MBC).The 40th Annual CTRC-AACR San Antonio Breast Cancer symposium ,100,2017.
  12. Miyako Tsuchiya, Mariko Masujima, Tomoyasu Kato, Shunichi Ikeda, Chikako Shimizu, Takayuki Kinoshita, Sho Shiino, Makiko Suzuki, Miki Mori, Miyako Takahashi:Knowledge, fatigue, and cognitive factors as predictors of lymphedema risk reduction behaviors: Application of the theory of planned behavior. P―022, 19th World Congress of Psycho―Oncology and Psychosocial Academy,Berlin,2017.
  13. Kieko Iida, Sumie Ikezaki, Mayuko Tsujimura, Mariko Masujima:Frailty and End―of―Life Care for Community―Dwelling Older People in Japan: From Nursing Perspective.3rd Asian Conference for Frailty and Sarcopenia, Seoul ,2017.
  14. Mariko Masujima, Miyako Tsuchiya, Miwa Watanabe, Junko Kusunoki, Chifumi Yoshida, Akemi Okamoto, Mika Kozu:Effectiveness of Support Group Program for Breast Cancer Survivors after Surgery: a longitudinal study. 7th Hong Kong International Nursing Forum, Hong Kong,2017.
  15. Miwa Watanabe, Miyako Tsuchiya, Junko Kusunoki, Chifumi Yoshida, Akemi Okamoto, Mika Kozu, Tomomi Seo, Mariko Masujima : The Associated Factors in Psychological Changes of Breast Cancer Survivors after Participating in a Support Group. 7th Hong Kong International Nursing Forum, Hong Kong,2017.
  16. Tomoko Majima, Ikuko Sakai, Mayumi Asahina, Narumi Ide, Yumiko Baba, Izumi Usui, Shoichi Ito, Sumie Ikezaki : Nursing Students’ Experience of Clinical Interprofessional Education in the Intensive Care Unit. 7th Hong Kong International Nursing Forum, Hong Kong,2017.

単行書

2017年1月~3月

  1. 眞嶋朋子:がん看護コアカリキュラム日本版.日本がん看護学会教育・研究活動委員会 コアカリキュラムワーキンググループ編集: がん患者とQOL , 6-10, 医学書院 ,2017.
  2. 増島麻里子:B.リンパ浮腫(乳がん,子宮がん,前立腺がん).一般社団法人日本がん看護学会教育・研究活動委員会コアカリキュラムワ―キンググル―プ編,がん看護コアカリキュラム日本版―手術療法・薬物療法・放射線療法・緩和ケア.56―58,医学書院,2017.
  3. 阿部恭子:Iがん手術療法看護 第3章2 C 可動域制限(乳がんの上肢,頸部郭清後の可動域制限).日本がん看護学会編.がん看護コアカリキュラム日本語版.医学書院,58-59,2017.

2017年4月~12月

  1. 増島麻里子:Chapter5 乳がんケアと患者サポ―ト 07リンパ浮腫の予防とケア.231―240,乳がん患者ケアパ―フェクトブック,編 阿部恭子,矢形寛,学研メディカル秀潤社,2017.
  2. 武石優子,阿部恭子:Chapter4 検査・治療に伴う乳がんケア 2.手術療法時のケア.143-156,乳がん患者ケアパ―フェクトブック,編 阿部恭子,矢形寛,学研メディカル秀潤社,2017.
  3. 阿部恭子:Chapter4 検査・治療に伴う乳がんケア 5.内分泌療法時のケア.182-184, Chapter5 乳がんケアと患者サポート 1.乳がんケアの特徴.4.ボディイメージの変化へのサポート.9.日常生活とセルフケア.196-199,212-215,245-247,Resource4乳がん看護認定看護師.347-350,Resource5関連学会・研究会.351-354,乳がん患者ケアパ―フェクトブック,編 阿部恭子,矢形寛,学研メディカル秀潤社,2017.

総説・短報・実践報告・資料・その他

2017年1月~3月

  1. 増島麻里子:乳がん・婦人科がん周術期の生活指導とセルフケア指導の実際.総合リハビリテーション.Vol.45(1),39-45,2017.
  2. 増島麻里子:会長講演 看護研究・実践のつながり,ひろがり.千葉看会誌,22(2),33-35,2017.
  3. 阿部恭子,一場慶,久本佳奈,福島芳子, 宋菜緒子,小原泉:事例から学ぶがん治療を受ける患者への療養支援 SIG乳がん看護 & 臨床試験看護師 共同企画 2017,第31回日本がん看護学会学術集会講演集,307,2017.

2017年4月~12月

  1. 岡本明美, 谷宏子, 眞嶋朋子: 根治的前立腺全摘除術後の性機能障害を抱える夫と暮らす妻の思い. 順天堂大学医療学部 医療看護研究20, 35-43, 2017.
  2. 増島麻里子:終末期の生き方を支えるアドバンスケアプランニングに基づく看護実践の開発.日本生理人類学会誌,22(4), ,2017.
  3. 奥朋子,藤田佐和,井沢知子,小野田弓恵,鏡朋子,増島麻里子,小松浩子:リンパ浮腫の予防に対する患者教育・指導に資する看護師研修プログラム評価 ―平成23年度から平成27年度受講者への調査.第31回日本がん看護学会講演集,101-105,2017.
  4. 奥朋子,藤田佐和,井沢知子,大西ゆかり,熊谷靖代,保坂ルミ,増島麻里子,小松浩子:がん診療連携拠点病院におけるリンパ浮腫ケアに関する実態調査.第31回日本がん看護学会講演集,101105,2017.
  5. 阿部恭子: 初発乳がんケアの要点.がん看護 ,22(6),577-580,2017.

研究状況

成人看護学専門領域では,がん看護,心疾患看護,エンドオブライフケア,リンパ浮腫に関する研究他,外国人患者への看護実践に関する研究を行っている.また,がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン「国際協力型がん臨床指導者養成拠点」に取り組んでいる.
がん看護については,眞嶋らが子宮頸部前がん病変と診断されたがん患者の体験に関する研究報告を行った(1).その他,乳がん、婦人科がん患者へのケア (4,23,24,32),がん患者とその子供への看護支援(3),がん患者の家族を対象とした研究(5,40)に関してそれぞれ発表した.眞嶋は,がん看護コアカリキュラム(26)について執筆した.文部科学省科学研究費補助金を受けて,長坂らは「オンコロジーナースの実践知の伝承を通して新たな実践知を生み出す教育プログラム」(基盤研究(C)),楠らは「補完・代替療法に取り組むがん患者への看護支援モデルの展開―多職種との連携支援―」(基盤研究(C))に継続して取り組んでいる.
心疾患看護については,循環器疾患患者の意思決定支援(2)や,高齢心不全患者のセルフマネジメントの過程(19)に関して発表した.また,外国人患者への看護実践に関する研究では,外国人患者に食事指導をする看護師の看護実践(9)について発表した.
エンドオブライフケアについては,日本に住む高齢者に関するエンドオブライフケア (22), アドバンスケアプランニング(13,42),終末期の生き方を支えるケア開発(15)に関する発表を行った.渡邉は「終末期がん患者と配偶者の相互作用を支える看護モデルの精錬」(若手研究(B)),増島らは「慢性疾患高齢者の終生期の充実に向けた市民・医療をつなぐ情報共有システムの構築」(基盤研究(B))に継続して取り組んでいる.さらに,増島は推進責任者を務める研究課題「超高齢社会における市民―専門職連携型エンドオブライフケア教育研究拠点」を千葉大学グローバルプロミネント研究基幹のプロジェクトとして継続して取り組んでいる.
専門職連携については,専門職連携教育における看護学生の体験(25)について発表した。リンパ浮腫に関しては,増島らがリンパ浮腫診断・治療に関する研究発表(8,16),リンパ浮腫患者へのケアに関する研究(6,7,14,17,21,43,44)の発表を行った.また,リンパ浮腫(27,29)に関する執筆も行った.
がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン「国際協力型がん臨床指導者養成拠点」においては,筑波大学,群馬大学とともに,台湾,インドネシア,タイの看護系大学と「緩和ケアにおけるコアコンピテンシーと看護教育に関する国際共同研究」に取り組んでいる.