被災後のこころのケア(2)

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~被災後のストレス症状とストレス緩和の方法~

震災から12日が過ぎました。多くのものを失い且つ救援物資が行き届かない中で相互支援を始められた被災地の皆様には頭がさがります。とともに、皆様がストレスや過労で大きく健康を害すことがないよう祈るばかりです。

自然災害など大きな精神的衝撃を伴うできごとのあとでは、多くの人がストレス症状や気分の落ち込み、罪悪感、怒りなどを感じます。こうした症状は大きな精神的衝撃に対する普通の反応です。通常の生活に戻るにつれて、これらの症状は減っていきます。
家族や友達、自分の健康を守るため、ストレスの兆候を知り、身体的・精神的健康をチェックしていきましょう。そして、ストレス緩和の方法を知り、自分自身のケアのための時間をとりましょう。

◎ストレスの兆候を知る

ストレス反応は行動面、身体面、情緒面、思考面に現れます。ストレスの兆候をモニターして、それらが長期間(被災後1ヶ月以上)続くようでしたら、注意が必要です。専門家に相談してみてください。

表1.ストレスの兆候

行動面 ・喫煙量や飲酒量が増える。
・活動レベルが増える、あるいは減る。
・涙もろくなる。
・食事量が減る、あるいは食べすぎてしまう。
・ひきこもりがちになる。
・イライラしがちで、他者に怒りをぶつけたりする。
身体面 ・便秘、あるいは下痢をしがちになる。
・食欲がない、あるいは食べすぎてしまう。
・眠れない、あるいは眠りすぎてしまう。
・腹痛や頭痛など、体に痛みを感じる。
感情面 ・気分が高揚している。
・不安や心配、恐怖を感じる。
・喪失感や悲しみに圧倒される。
・自分だけ助かったことや対処できなかったことで、自責感に苛まれる。
・被災したことに憤りを感じ、他者を責めたくなる。
・喜びや楽しみを感じられない。
思考面 ・忘れっぽい。
・混乱している。
・集中できない。
・意思決定ができない。

◎ストレス緩和の方法

ストレスの緩和には、被災地では難しいことかもしれませんが、健康を保つこと、リラックスの時間を短時間でもよいので頻繁にとることが基本になります。

表2.ストレス緩和の方法

健康を保てるようにする ・カフェインやアルコール、タバコを控える。
・運動する。
・できる範囲で健康な食事と水分をとる。
・できる範囲で休養と睡眠をとる。
・できる範囲で日常生活のリズムを取り戻す。
リラックスする時間をつくる ・自分に合った方法で体をリラックスさせる。
例:深呼吸、散歩、入浴、おしゃべりなど
・家族や友達に自分の気持ちを話してみる。

精神看護学 岩﨑弥生

参考資料:
金 吉晴(2003)災害時地域精神保健医療活動ガイドライン.平成13年度厚生科学研究費補助金(厚生科学特別研究事業)学校内の殺傷事件を事例とした今後の精神的支援に関する研究. Tips for Survivors of a Traumatic Event: Managing Your Stress.

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