被災後のこころのケア(4)

|被災後のこころのケア|社会貢献|

~子どもたちのケア~

災害から1ヶ月が経ちました。復興の兆しが見える一方で、大きな余震や収束の目処がたたない原発事故のため眠れぬ夜や不安な日々が続いていると思います。被災された方たちの頑張りを見るにつけ、非力な自分が情けなくなります。
春の新学期が始まりましたが、多くの学校が被災しており、教室が壊れ教材が流されるなどの状況下で、再開が遅れる学校も少なくないようです。学校は、子どもたちが友達に会い、遊びや運動を楽しめる場です。また、子どもたちが慣れ親しんだ日常を取り戻す上で欠かせない場です。学校の再開にともない、子どもたちの笑顔が増えることを願っております。

今回は、子どもたちのケアについて取り上げます。皆さまの小さなごきょうだいや親戚の子どもたち、近所の子どもたちへの接し方として役に立てばと思います。
子どもたちの災害への反応は、発達レベルやサポート、被災や喪失などの体験により、千差万別です。被災後すぐに反応を示す子どもたちもいますし、数週間、数ヶ月経ってから反応する子どもたちもいます。被災した子どもたちに私たちがしてあげられることは、安心させてあげることです。まずは、大丈夫であることを絶えず子どもに伝えてあげましょう。特に小さな子どもは沢山抱っこして、安心の言葉かけをしてあげましょう。また、何よりも、何気ない日常を回復しようとして動いている大人たちの姿も、子どもたちを安心させることにつながります。

そのほか、子どもたちを安心させるためにできることは

  • 子どもたちと一緒に過ごす時間を増やす。たとえば就寝時など。
  • 子どもたちが家族や地域のために役立っていると感じることができるような日常的な雑用を手伝ってもらう。
  • 子どもが災害について質問してきたら、事実情報と安全に過ごすための計画を説明する。しかし、恐ろしいできごとの詳細を長々と話したり、際限なくその話題を取り上げたりすることは控える。
  • 子どもたちの気持ちを共感的に受け止める。そして、そうした気持ちや反応はごく自然なことであることを知らせる。
  • しばらくの間、学校の成績や家の手伝いなどに対する期待を少し下げる。そして、たとえ小さなことであっても、子どもたちの責任ある行動や努力をほめる。
  • 家族や学校では、できるだけいつもの日課(食事の時間、運動の時間、勉強の時間、娯楽の時間、休む時間など)が保てるようにする。
  • 悲しい面ばかりでなく、よい面にも気持ちが向けられるようにする。たとえば、勇敢な振舞い、家族内の助け合い、地域の人々からの思いやりや助けなど。

最後に、避難所生活の影響について加えます。避難所生活は、プライバシーが保てず、周囲への気兼ねもあります。長期間の避難所生活は、大人だけではなく、子どもにとってもストレスです。学校などで、ひとりになってゆったり過ごせる空間をつくってあげられるとよいのですが。

参考資料
Lazarus, P. J. et al. (2003) Helping children after a natural disaster: Information for parents and teachers (自然災害後の子どもたちへの支援:保護者と教員のための情報).
http://www.nasponline.org/resources/crisis_safety/naturaldisaster_ho.aspx 新規ウィンドウでページが開きます

厚生労働省:こころの健康を守るために.
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015or4.html 新規ウィンドウでページが開きます

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