最先端・次世代研究開発支援プログラム 研究概要 本文へジャンプ




研究課題名:日本の高年初産婦に特化した子育て支援ガイドラインの開発

 

研究者氏名: 森 恵美

所属機関:国立大学法人千葉大学

 

研究概要

1)研究の背景

 晩婚化や不妊治療の進歩により、初めて出産する産婦(初産婦)で35歳以上は1割を超えた。35歳以上の初産婦は、加齢による影響で合併症や産後回復の遅れが生じやすく、子育てが初めてのため戸惑いや不安を抱きやすい。他の年代より、疲労や子育て負担感が蓄積しやすく産後うつ病リスクが高い等子育て支援の必要性が高いと予想されるが、明らかにされていなく、看護は手探り状態である。 

2)研究の目標

産後の健康状態等を看護の立場から査定して、35歳以上の母親が、出産直後よりその人にとって必要な支援を受け、健やかにかつ楽しく子育てを担えるための看護指針を開発することである。 

 

3)研究の特色

 母親の健康状態や子育て支援の実際について初めて1万人規模の調査が可能となり、追跡調査により高年初産婦の疲労回復過程や子育て支援ニーズ、並びにその査定方策が明らかになり、子育て支援が最も必要な産後1ヶ月間の看護指針が初めて開発される。

 

4)将来的に期待される効果や応用分野

 本看護指針の活用が高年初産婦によい子育て体験をもたらし、次子出産希望につながり少子化対策となる。高年初産婦以外の子育て支援の看護指針の開発研究が期待できる。産後の入院日数の決定や産後休業日数について根拠ある提言を示すことができる。