当領域の教員を紹介いたします。
教授
氏名
眞嶋 朋子(まじま ともこ)
研究テーマ
危機的状況にある急性期、終末期患者に関する研究、心臓手術受ける患者の看護および心臓リハビリテーションを受ける患者の看護に関する研究、終末期患者および家族への看護に関する研究
出身地
福岡県
好きなもの/好きな言葉
ハイキングなど/幸福が飛んでくる(胡蝶蘭の花言葉)
忘れられない出来事
受け持ちの患者さんが亡くなられた病院の階のすぐ下で、知人の出産に立ち会ったこと。病院というところで人生が始まり人生が終わるという瞬間があることを実感させられました。
メッセージ
大学院は、幅広い年齢、経験を積む仲間との生涯にわたるコラボレーションを築くことができる場です。インドネシアや中国の留学生も一緒に学んでいます。グローバルな視点での研究をしたい方は、本領域をおたずねください。
指導教員資格
博士前期課程 可、博士後期課程 可
教授
氏名
増島 麻里子(ますじま まりこ)
研究テーマ
エンドオブライフケア、リンパ浮腫ケア、がん患者と家族のサポートグループ
出身地
東京都
好きなもの/好きな言葉
犬、パクチー/Happiness consists in contentment. 受験で覚えた言葉ですが、安直にではなく、主語を誰とし、何をもってそういえるのか、と考えるプロセスは看護そのものだと感じます。
忘れられない出来事
看護師時代は、同僚と築地や銀座界隈での食べ歩きを満喫しました。勤務後午前2時の魚河岸で無愛想な店長が作るとっても美味しいラーメン、歌舞伎座の裏通りにあった隠れ家的な定食屋さん、雑誌に掲載されたお洒落なレストランを探し当てて行ったけれど意外と普通だったりと、想い出の場所は数多くあります。食事中は、楽しい話題もありましたが、話題の多くは、あの時どう看護すればよかったのか、患者さんや家族に対してもっと何かできたのではないかと、日々の看護を同僚と共に振り返っていたように思います。
メッセージ
研究の専門領域は、がん看護、質的研究(内容分析、現象学、テーマティックアナリシス等)です。看護を追究する上では、がん看護だけではなく、急性期看護、老年看護、慢性期看護、地域看護、訪問看護など、既存の領域で分化されない幅広い視点で考える必要があると痛感しています。特に、超高齢多死社会のエンドオブライフケアを考える上では、医学、薬学、法哲学、政治学、教育学、工学等の学際領域、および、市民の観点が重要です。千葉大学は総合大学であり、相互の専門性を尊重しながら、各学問の垣根を超えた研究者交流が円滑だと感じます。知的好奇心の高い方にとっては、新たな物の見方や考え方に日々刺激を受けられる教育研究環境だと思います。
指導教員資格
博士前期課程 可、博士後期課程 可
助教
氏名
楠 潤子(くすのき じゅんこ)
研究テーマ
化学療法/放射線療法をうける進行がん患者への看護に関する研究、補完・代替療法に取り組むがん患者への看護に関する研究
出身地
千葉県
好きなもの/好きな言葉
牛肉とまぐろ/「転んでもただでは起き上がらない」
忘れられない出来事
教員となって間もない頃、救命救急施設での実習指導を担当することになりましたが、実習開始前日に自分が救急搬送され入院に至るという大変ヒンシュクを買う経験をしました(搬送されたのは実習施設ではありませんでしたが)。周囲に多大な迷惑をかけましたが、危機状態に陥った患者体験により、そのような状況で求められるケアの本質を身をもって感じとり、その後の教育・研究に活かすことができています。
メッセージ
研究は簡単にできることではありませんが、だからこそ新しい何かがわかる、奥深い、楽しい経験です。毎日の仕事に悩んだとき、解決できない疑問にぶつかったとき、ぜひとも進学という道も考えてみてください。成人看護学領域は大所帯で、いろいろな院生さんや研究生さんと交流することができます。皆さんと様々なことを議論し探求する日を楽しみにしています。
助教
氏名
佐野 元洋(さの もとひろ)
研究テーマ
心不全患者のセルフマネジメント支援、地域連携、再入院予防に関する研究、心不全のACP
出身地
千葉県
好きなもの/好きな言葉
納豆ご飯/知行合一(ちこうごういつ)
忘れられない出来事
救急搬送され初療中に突然、心室細動となり意識消失した患者さん。すぐに電気ショックをかけて正常な脈に戻した後、覚醒して最初の一言が「すいません、寝てました」でした。
メッセージ
成人看護では、がん看護、循環器看護、クリティカルケアからエンドオブライフケアまで多岐にわたる研究を行っており、自分の研究関心以外の色々な視点を知ることができるので非常に勉強になりますし、楽しく研究ができると思います。
特任講師
氏名
田崎 牧子(たざき まきこ)
研究テーマ
がんサバイバーシップケア、心疾患を併存する高齢がん患者のケア、リンパ浮腫セルフケアモニタリング、看護工学連携技開発と実装
出身地
青森県 青森市
好きなもの/好きな言葉
エールビール/ニーバーの祈り
忘れられない出来事
以前、長くご夫婦で通院されていたご主人のお看取りをしました。奥さまも立ち会われましたが、急な経過で、私を含めスタッフも十分な対応ができたのかと悔いが残りました。その後も奥さまは変わらず通院を続けられ、診療の合間に最近の体調やご主人の思い出を伺うなど会話を重ねていました。ある日、「あの時は一生懸命対応してくれてありがとうございました」と声をかけてくださり、遺族ケアをしているつもりが、実は私自身もその方に支えられていたことに気づきました。看護は、必ずしも一方通行ではありませんね。
メッセージ
人の「生きる」と向き合いながら看護実践と研究を積み重ね、その成果を患者さんやご家族、社会に還元する方法を共に考えていきましょう。
特任助教
氏名
依田 智未(よだ さとみ)
研究テーマ
意思疎通困難な集中治療室患者のケアに関する研究、その人らしさ・尊厳に関する研究
出身地
栃木県
好きなもの/好きな言葉
ねこ・ミッフィー・ベイマックス/待てば海路の日和あり
忘れられない出来事
入院時より複数回担当していた患者さんを看取った後に、ご家族から「あなたが担当になる日を選んで旅立ったのだと思います。」とお伝えいただいたこと。自分の関わりを患者さん・ご家族から肯定いただいたように感じ、今でも心の支えになっています。
メッセージ
研究は生きる世界を広げてくれます。小さな波紋が気付けば大きな円になっているように、研究は見えるもの、感じること、関わる人、自分を取り巻く世界の全てを少しずつ変え、人生を充実させてくれるように感じます。研究は一筋縄ではいかず、大変なこともありますが、本領域も共に悩み、考え、そして、支えてくれる教員・学生ばかりです。みなさんの新たな視点を加え、よりよい未来に寄与できることを楽しみにしています。
2018年度(本ウェブサイト開設時)以降の前教員
氏名
渡邉 美和(わたなべ みわ)
職位
助教
研究テーマ
エンドオブライフケア、アドバンスケアプランニング、がん患者の遺族ケア、サポートグループに関連する研究に従事しています
出身地
千葉県 袖ヶ浦市
好きなもの/好きな言葉
辛いものなら何でも/「いつも笑顔」、「あきらめない」
忘れられない出来事
看護師として2年目の頃、夜勤で病室をラウンドしていたら、ある患者さんのベッドサイドのイスに医療用かつらが置かれていました。予測をしていなかったし暗かったので、とっさに「頭?!」と思って、悲鳴をあげそうになったけど、我慢しました。本当に驚きました。
メッセージ
成人看護学領域は、がん看護、クリティカルケア、エンドオブライフケア、専門職連携など、様々な研究を行っています。最近では院生さんが国際学会で発表する機会が増え、海外からの入学者も増えてきて、国際化も進んでいます。これからもみんなで成人看護学領域を盛り上げていきましょう!