領域の紹介

病院看護システム管理学領域とは

 病院看護システム管理学領域では、管理者として、医療制度や国民のニーズ等の変化に対応し、先を見据えた看護管理や病院運営を展開することで、医療の質の向上に貢献することを目指します。具体的には、現今の病院をとりまく社会情勢やケアの提供状況を把握・分析し、近未来を担う病院システムを創造します。また、効率性の追求だけではなく、病院全体の医療の質の向上に貢献できる人材育成の推進を図るとともに、人質管理システムの構築を行います。

 病院の場の管理実践では、各職種が協働しあう医療システムを築きあげることが重要になります。例えば、看護部組織だけにとどまらない、院内の他部門や地域の医療・福祉機関との連携や協働を円滑にするための機能を戦略的に整備することが求められます。そのためには、管理者として、論理的な説得力、対話力、交渉力のスキルを磨くことが必要となります。また、魅力ある職場環境を支えるためのシステム整備として、新しい働き方を模索したり、キャリアデザインの視点を取り入れた業務の展開、生産性を高める管理体制の再構築等に取り組むことも課題です。体系的な講義や演習等を通して、これらの課題に取り組むための知識とスキルを養います。

 本課程の課題プロジェクトでは、修士研究として、医療マネジメントの方策と展開に係る知識と実践的なスキルを習得しながら、現場の問題を明らかにした上で取り組みます。課題プロジェクトの実施を通して、病院の組織基盤や運営体制の改善、新たなシステムの整備・構築につなげることができます。併せて、現職の管理者の立場で、学んだ知識や理論を応用し実践することで、個々のマネジメント能力を高められます。

 これまでに、ポジティブアプローチによる働きやすい職場づくり、業務の効率化、医療の質管理、安全管理、有効な人的資源活用の方策などを模索してきています。


看護システム管理学・特色GPの実施プロセス