ケアテクノロジーの開発と実装を実現するケアテクマスター育成プログラム

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概要

プログラム責任者挨拶

少子高齢化の日本では、厚生労働省・経済産業省がリードして介護ロボットを中心としたケアテクノロジーの開発と実装が目指されています。しかし、現状のケアテクノロジーは、患者・利用者、家族、医療介護従事者等から構成されるユーザーにとっての利便性が十分に反映されているとは言えない状況です。介護ボットを含むケアテクノロジーを社会実装するためには、ユーザーと企業人によるコ・デザインによって、ニーズや利便性等を確認しながらケアテクノロジーを開発し、さらに実装するためのエコシステムを構築する必要があります。そこで、私たちは「エコシステムプラットフォーム構築によって自分らしく最期まで自律・自立できることを支えるケアテクノロジーの開発および社会実装を推進できる人材である『ケアテクマスター』の育成プログラム」を開始しました。

本プログラムは、文部科学省の令和6年度補正予算「リカレント教育エコシステム構築支援事業」に採択され、「ケアテクノロジーの開発と実装を実現するケアテクマスター育成プログラム」として始動しています。

ケアテクマスター育成プログラムは、ケアの観点から未来社会を描き、ケアテクノロジーのユーザーと企業人にとって必要な「共通言語」「対話とコンフリクト」「専門職連携実践」「コ・デザイン」「実装戦略」といったケアテクマスターに必要な能力を身に着けることを意図して構成されています。
プログラムは、「基盤科目1」「基盤科目2」「ワークショップ」と段階的に学びを深められる構成になっています。また、忙しい社会人学習者が受講しやすいよう、講義は1本15分からなる動画教材によるオンデマンド学習が中心となっています。加えて、グループワークやワークショップという対面開催の機会を設定しているため、参加を通して異業種との交流やつながり、連携の実践能力を高められる仕組みとなっています。

近年、医療介護の現場においては専門職連携が必要不可欠と言われていますが、企業人との専門職連携においては未開拓となっています。医療介護職と企業人との間には文化の違いという壁が存在しているように感じます。

このような現状を踏まえ、ケアテクマスター育成プログラムでは、エコシステムの構築に向けて、ユーザーと企業人がともに学び合う場を提供し、共に成長・発展していくことを目指します。

ケアテクマスター育成プログラムとは

「ケアテクノロジーの開発と実装を実現するケアテクマスター育成プログラム」は文部科学省の令和6年度補正予算「リカレント教育エコシステム構築支援事業」に採択され開始しました。

本プログラムは、ケアテクマスターを育成し、ヘルスケア産業を含めたケアテクノロジー産業全体の成長に貢献することを目指しています。ここでのケアテクノロジーとは、介護ロボットのみならず人間のwell-beingに貢献するあらゆる技術、ロボット、システム、アプリケーション、機器等を包含します。

プログラム受講を通した到達目標は以下の3点です。

  1. 最先端のケアの知識を有し、ケアの観点から未来社会を描くことができる
  2. 開発と実装に必要な共通言語、対話とコンフリクトの解決、専門職連携実践、コ・デザイン、実装戦略フレームワークの最新知識を有し、医療介護現場で持続的に利用されるケアテクノロジーの開発と実装の必要性を理解できる
  3. 医療介護従事者と企業人の専門職連携実践によって、開発と実装に関する事業展開を改革できる

プログラムの学習内容

基盤科目1では「ケアが目指す未来社会」として、未来社会を描くための基本知識と最先端のケアについて学びます。基盤科目2では「ケアテクノロジーのコ・デザインと実装戦略」として、ケアテクノロジーのニーズ・シーズの理解、共通言語の獲得、コ・デザインと実装戦略フレームワークの必要性について学べる内容となっています。さらに、ワークショップでは「ユーザーと企業人がともに考えるケアテクノロジーの開発・実装戦略」として、基盤科目1と2で学習した知識を活用してケアテクノロジーの開発と実装に関する戦略の立案を経験できます。ワークショップではユーザー(医療介護職者)と企業人が1つのグループとなってワークを進めることで、専門職連携実践能力を高めることにもつながります。
このようなプログラムでの学習内容が身についているかどうかを評価する基準として、本プログラムでは能力ルーブリックを作成しています。詳しくは能力ルーブリックのページをご覧ください。

プログラムの学習内容

本プログラムは、少子高齢化、労働人口の減少といった社会的課題に対し、ケアテクノロジーの開発・実装の向上による医療介護職者の負担軽減、ケアの質向上ならびにリ・スキリング・社会人の学びなおしによる労働生産性の向上に貢献するプログラムです。
今後は、「ケアテクマスターを養成する実践的SDプログラム(履修証明プログラム)」、「看護学研究科博士前期課程にケアテクマスター育成プログラムの設置」、「ケアテクマスターの全国拠点として情報発信とネットワークの形成」といった形で、ケアテクマスターの実用性をさらに拡大していく計画です。

運営会議メンバー