ウェビナーの心得(第3回)

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2020/05/23

Web会議との出会い~web会議システムを使うのが目的なのか?



web会議システムという便利なものを活用して、自分が何をしたいのか、その目的によって、ツールを使い分けていくのが、便利に使いこなすコツです。ウェビナーの心得3では、web会議システムは、コミュニケーションの1つであり、ツールなので、それをどう使っていくのか、についてみていきます。


1. web会議システムで広がるオンライン授業

2020年5月23日現在、全国のほとんど自治体で緊急事態宣言が解除され、学校の再開も見えてきました。今回、学校の長期にわたる休校により、大学も含め、学生たちの学ぶ権利をどう守っていくのか、全国の教員たちは、いろいろな対策に取り組みました。
Facebookでは、「新型コロナ休講で、大学教員は何をすべきかについて知恵と情報を共有するグループ」という公開グループもあり、約19,000人もの登録者がいて、連日、活発なやり取りがされています。小中高校でも、オンライン授業が始まっていますが、大学では、5月12日の時点で、全国の大学の約2/3がオンライン授業を実施していると、文部科学省の調査で報告されています。今回の新型コロナウィルス感染症対策によって、急速にオンライン授業への対策が進んだことがうかがえます。


2. 対応におわれた結果

 ほとんど教育機関が、今回の新型コロナウィルス感染症対策によって、長期間の休校措置となり、その対応におわれ、オンライン授業への切り替えに、十分な準備がなされた、とはいえない状況にあると感じます。今まで、既に取り組んでいた学校は、今回の切り替えには、大きな混乱もなく、スムーズに導入されています。今まで取り組みがほとんどされていなかった学校も、このわずか1~2か月で取り組まれたので、教職員や学生の皆さんのご尽力には、本当に頭が下がる思いです。
 そんな中、次のような事象がみられています。

➢オンライン授業では、学生の個人情報を守らないといけないので、学生は授業の画面では、顔を出さず、名前も出さず、学籍番号のみで表示する。
世界をリードするインバウンド医療展開に向けた看護国際化ガイドライン [ANCC]

こういうルール下では、授業担当の教員は、番号だけが
表示されている真っ暗な画面にひらすら話しかける・・・
そんな授業に、教員は疲弊しているとのことです。


➢リモートワークになったために、勤務時間内は、常にカメラをオンにするよう指示される。

 部下たちは、常に見張られている感覚におそわれ、社員たちが疲弊しているそうです。リモートワークでハラスメントが行われる「テレハラ:テレワーク・ハラスメント」という新語も登場しています。


3. そもそも、どうしたいんだった?

Web会議システムは、私たちのコミュニケーションを図る時のツール(方法)の1つです。
コミュニケーションのツールには、同期型と非同期型があります。例えば、電話は同期型、ファックスやメールは非同期型です。私たちの現在のコミュニケーションをみても、電話だけですませようとか、メールだけで終わらせようというのは、ほとんどなく、両者の組み合わせによって成り立っていることが分かります。
 web会議システムは同期型ですので、オンライン授業という中に、全てを入れ込もうとするのではなく、コミュニケーションを図る時のツール、つまり、同期型・非同期型の組み合わせを考えて、同期型のところは、web会議システムを利用しよう、と、段階的に少しずつ、できるところから始めよう、と、もっと気楽に考えて進めるのが、成功のカギといえるのではないでしょうか。


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