ウェビナーの心得(第4回)

Copyright © nGlobe

2020/05/30

Web会議への参加者のマナー



現在、web会議システムが急増し、利用する機会も増えてきました。
私たち研究班やメンバー、周辺の方々も、web会議システムを利用していますので、web会議に参加する際のマナーについて、お伝えしたいと思います。


1. web会議ならではのマナー~回線編

 web会議では、現実世界でのマナーに加え、バーチャルだからこそのマナーがあります。web会議は、インターネット回線を利用するため、参加者側も回線自体の状況や、接続環境を把握しておくことが必要です。

 今は、無線LANやWi-Fiが多くなってきていますが、回線そのものを安定した接続にしておく必要があります。例えば、ルーター(インターネット回線の大もとです)は自宅の2階にあり、1階で無線LANを使おうとすると、途中の階段やドアなどが障壁となり、通信機能として100%発揮することができないこともあります。その場合は、途中に、中継器を設置する必要が出てきます。
 回線は、なるべく安定させるため、有線LANがお勧めです。

 次に通信量の問題があります。web会議は動画という大量のデータ通信になるため、データ通信量が膨大となります。web会議の途中で、通信制限がかかると、接続不良となることもありますし、ご自分の回線契約によっては、高額な料金になることもありますので、特に、各家庭から接続する場合、契約内容を確認しておく必要があります。できれば、定額契約にしておくことがお勧めです。
 また、通信量は、使用するアプリでも、それぞれ違います。

主要なテレカンツールのデータ通信量ってどのくらい?※
「Hangouts Meet」「Microsoft Teams」「Zoom」を比較(2020年5月30日)
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/special/1248661.html
 ※テレカン:テレカンファレンス(teleconference)・テレフォンカンファレンス(telephone conference)の略で、遠隔会議や電話会議のことを意味します。
 
 ここにも書いてありますが、動画(映像)と音声では、音声のみとは比較にならないほど、データ量が増えることが分かります。動画の内容によっても違いますが、動画はオフにして、音声だけで参加する、という方法もありますが、それならば、電話会議でも十分です。web会議ならではの意義は、リアルタイムで動画も音声も参加できることですので、データ量を安定させておくことは、参加前に確認しておく必要があります。
 例えば、ZOOMですと、だいたい、1時間接続で350MB~1GB程度と言われています。


2. web会議ならではのマナー~環境編

 Web会議は、通信機器を使用しますので、通信回線と同じくらい、その仕様を把握しておく必要があります。

 □なるべくパソコンを使う
 web会議では、1対1なら、さほど苦になりませんが、多数での参加となると、画面に、人数分の枠ができます。多すぎると、画面に入らず、縦や横にスライドする必要があります。例えば、Zoomでしたら、パソコンで1画面には6*4の24人、スマートフォンでは8人、GoogleMeetsでは、4*4の16人という表示になるため、画面はなるべく大きな方が、見やすくなります。また、動画を受信しますので、仕様もなるべくハイスペック(例えばCPUはCore i5以上、メモリ4GB以上など)の方が、画面が止まったりなどのトラブルを避けられます。仕様については、利用するアプリによっても、異なりますので、一概には言えませんが、自分が使おうと思っているアプリの推奨を一度確認されると良いです。
 使用する機器は、なるべくパソコンが良いようです。パソコンですと、web会議に参加しながら、横のウィンドウで、記録をとるなど、並行作業も可能となります。
 スマートホンやタブレットでも、参加はできますが、画面が小さく、参加している人の顔が見えにくくなります。並行作業はしにくいと思いますので、「オンライン飲み」「オンラインお茶会」などでしたら、スマートホンやタブレットでも、十分です。

 □なるべく「乱入者」を防ぐ
 次に、環境として大事なのは、物理的な環境です。通信ばかりに気をとられて、実は、通信とは一見関係のない実際の環境を忘れがちになります。
 web会議に参加する時は、まわりに人がいないなど、静かな環境を確保しておくのがお勧めです。オンライン会議やオンライン授業の途中で、家族(子供やおじいさまなど)やペットが入り込んでくる、という状況は、よく聞きます。電話が入る、とか、宅配便が「ピンポーン」と来ることもあります。参加者全員に見えたり、聞こえたりしてしまいますので、他の参加者への配慮として、できるだけ、こういった「乱入」がないよう、事前に準備しておくことがお勧めです。


3. web会議ならではのマナー~私編

 Web会議では、自分自身が機器を操作する必要があります。自分の操作スキルを磨いておくことも大事です。

 □なるべくイヤホンを使う
 まず、音の調整として、ハウリング防止をすることが必要です。ハウリングとは、スピーカーから出る音をマイクが拾ってしまい、その音がまたスピーカーから出てそれをまた拾ってしまい、ということを繰り返し、エコーがかかったかのようになって、「キーン」「ボボーン」という、非常に耳障りな雑音になってしまうことを言います。
パソコンですと、内蔵カメラとマイクを使用することが多いと思いますので、余計にハウリングを起こしやすいです。そのため、イヤホンを使うことが推奨されています。

 □自分がしゃべる時以外はミュート(消音)をかける
 web会議では、多人数が参加しますので、多くの人が同時に話すのを避ける必要があります。そのためにも、自分がしゃべる時以外は、マイクはミュートをかけておくのが良いです。ハウリング防止だけではなく、環境での生活音が入るのを防ぐこともできます。途中で休憩に入ることもありますが、その時も、ビデオをオフにするだけでなく、ミュートをし忘れないようにしましょう。ミュートがかかっていないと、休憩中のお茶をすする音や会話、トイレの音までが参加者全員に聞こえてしまいます。

 □リアクションはからだを使って大きくする
 web会議では、表示されている顔の部分が小さく、表情などが分かりにくいため、聞いている人の反応が、今一つ伝わりにくい、という特徴があります。話し手が話しやすくするためにも、リアクションは大げさにすることが、web上のコミュニケーション・スキルとして重要です。
 大きくうなづく
 大きく首をふる
 大きく手を振る
 などです。

 □顔出しNGはNG
 web会議は、同期型のコミュニケーション・ツールです。顔出しNGという方が、時々いらっしゃいますが、web会議にしている意味を考えると、顔出しNGは、なるべく避けた方が良いです。参加者の関係性が、既にかなり出来上がっていて、声を聞くだけで誰なのか分かるくらいでしたら、声のみでも大丈夫です。


 このようにweb会議に参加する時は、参加者のマナーとして、回線・環境・私自身の確認をし、web会議参加スキルを上げていくことで、便利に使いこなすことになり、信用度も上がることにつながりそうです。


Copyright © nGlobe