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病院看護システム管理学
専攻の概要修士研究インターンシップ
インターンシップ・国内

2008.1.21
東京慈恵会医科大学附属柏病院(千葉県)
 〜「FISH!哲学」を活用した人的資源管理
1月21日に7名がインターンシップに参加させていただきました。離職を防ぎ、優秀な人材の定着をはかるために、組織では様々な工夫を行っています。今回は、東京慈恵会医科大学附属柏病院でのインターンシップを通して学ばせていただきました。皆様、ご協力ありがとうございました。

FISH!哲学
活き活きと楽しく働ける職場づくりをするために、(1)遊ぶ(2)人を喜ばせる(3)注意を向ける(4)態度を選ぶの4つのコツを大切にそれを実践しようという考え方 。
出典:[特集]フィッシュ!哲学による活き活き組織のつくり方,
    看護, 2008年5月臨時増刊号(Vol.60. No.7) 日本看護協会出版会 



組織活性化のための「FISH!哲学」の有効性を実感
病院看護システム管理学専攻  五十嵐 裕子
東京慈恵会医科大学附属柏病院では、活気のある組織作りのために導入を始め、現在では職務満足の向上に大変効果を上げているということでした。
インターンシップ研修では、私たち学生も実際にFISHを体験させていただくことができました。まず、担当の方々からのメッセージカードに感激し、続いて丁度誕生日だった学生へのHAPPY BIRTHDAYのサプライズ等に驚きながらFISHの世界に引き込まれていきました。「仕事を愛するようになると、限りなく幸せになり、意義のある毎日を過ごすことができる。」私たちは、目覚めている時間の75%を仕事に関連した時間に費やしているのだから、その時間を楽しく過ごすことは人生をより楽しくすることであると研修開始時にうかがいました。
仕事に対して、楽しく臨むか、つまらなくするか「態度を選ぶ」のは自分自身です。そして、「人を喜ばせる」ためには、同僚や相手に関心をよせ理解し、相手が自分を必要としている瞬間を逃さぬよう心を配り(「注意を払う」)、活気あふれるような「遊び」を取り入れるなど4つの原理をうまく取り入れ現場で実践されています。
FISHの実践は看護職員や患者だけでなく、他職種や職員の家族まで及んでおり、FISH新聞やThank youカード、手紙など見える形でフィードバックが行われていました。各病棟は趣向を凝らして職員の写真や作品などの飾りつけとともに、FISH新聞やThank youカードが掲示してあり、病棟全体が楽しい雰囲気を醸し出し、職員が活き活きと働いていました。
教育研修にもFISHの考えが導入されていました。その内容はケア自慢やプリセプティ自慢など研修者自身が自らの強みを表現して相互に承認し合い肯定的なフィードバックがされていました。また、他の職種を理解するため、他職種がビジョンを実現している場面を写真撮影し、存在の意識化とチーム医療での協力関係について考えるなどの研修が行われていました。
印象深かったのは、どの場面でも4つの原理をうまく取り入れ目に見える形にすることで、多くの職員から承認を受ける機会が設けられていることでした。このことは組織員全体の内的動機付けとして効果的な方法になっていると感じました。FISHは職員が目的を見つけ、実現できるようにコーチする手段であるという話を聞かせていただきました。活き活き仕事のできる環境づくりは、互いを理解し、認め・喜び合うことが重要であると改めて考えさせられました。互いに認め合うことで自然な形で信頼関係構築や創造性が育成され高い職務満足を生み出すのだと感じました。そして、それはまた、よいケアの実践へとつながり、病院のビジョンの実現へとつながっているのだと実感しました。