自治会地区・住宅地区を対象エリアとした事例
ほっとくるカフェ(認知症カフェ)
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活動の概要

活動の場・範囲
ウエルシアイオンタウン幕張西店の「ウェルカフェ」 限定していないが、多くは幕張町、幕張西、幕張本郷から来る。
活動のきっかけ
「ウェルカフェ」が新設されるときに、近くに住む認知症サポーターステップアップ講座修了生である認知症介護経験者や民生委員に生活支援コーディネーターが声をかけ、活動開始した。
活動の目的
- 認知症を有する人とその家族の居場所づくり
- 認知症についての相談・支援
- 認知症についての啓発活動
専門職の関わり
介護経験者や民生委員に声掛けしカフェの立ち上げを支援。その後も毎回カフェに参加し活動継続のために支援している。
協働のポイント
- 認知症を有する人を特別視せず仲間として接する
- 認知症を有する人が役割をとることを大事にする
- 認知症を有する人の思いを聞いて、大切にする
- 地域に広げていくために民生委員を巻き込む
活動の経過と内容
- ほっとくるカフェの立ち上げの際は、生活支援コーディネーターが認知症介護経験者や民生委員に声をかけた。民生委員へもお声がけしたのは地域への広がりを考えた時に民生委員がいることが重要と考えたためであった。
- その頃同時に、居場所を求めていた若年性認知症を有する人と生活支援コーディネーターが出会い、カフェを紹介し、当初から参加している。
- 認知症を有する人の介護者や障害を持つ子の親らも参加し、生活支援コーディネーター、世話役、民生委員も含めて毎回10名程度が参加している。
- 毎回、参加者が自己紹介とそれぞれに最近起こったことなど自分のことを話し、それを聞きあい、共有するスタイルをとっている。
- 「ウェルカフェ」はウェルシアの一角を占め、隣に調剤薬局や病院もあるので、認知症に特化しないで参加してもらえると良いという思いがあった。地域の中には居場所がない人、相談できない人がいることを世話役は感じていて、この地域をよりよくしたいという思いで、誰でも、いつでも気軽にきて話せる居場所になることを目指していて、今は誰かが見学した情報などを共有している段階である。認知症を有する人が参加していることもあり、当事者の思いを聞いて、その思いを大事にすることが一番と世話役は考えている。その思いを話してもらう中で認知症を特別視しない態度を学ぶことにもなっている。
専門職と市民等との協働の方法
認知症を有する人同士でたわいもない日常の会話ができる場になることを目指す
- 最近では認知症を有する人が講演会などで自分の思いを発信したりする場も増えてきていますが、そういった場では自分の思いを伝える役はできても「会話」はできないんです。当事者同士でたわいのない日常の会話ができる場がほしいです。(認知症を有する人)
認知症を有する人の思いを聞いて、その思いを大切にして当事者に接する
- (認知症を有する人である)千葉さん(仮名)が「認知症カフェというと体操をやったりとかプログラムを組んで、今日はこれをやります、ってやることが多いけれど、それは嫌だよ」って言っていて、「それはそうだよな」と思って、カフェの運営方法を考えました。(世話人)
- 私なりに精一杯介護してきたつもりでいたんですが、千葉さんと話していく中で「ああすればよかった、こうすればよかった」と今になって出てきました。千葉さんとお知り合いになったことは私の中で非常にありがたいことなんです。(世話人)
認知症の人として特別視するのではなく、仲間として接する
- (認知症を有する人である)千葉さん(仮名)が、カフェが立ち上がって、後からお客さんのように来てもらうのではなくて、メンバーの1人として最初からカフェに入ってもらったというのがすごいタイミング的に良かったかなと思っています。(生活支援コーディネーター)
- カフェに来ている人たちは、千葉さんのことを認知症の当事者とは思っていなくて、仲間としか思っていないですね。この前は近くの浜まで歩いて1時間散歩に行きました。千葉さんが引率してくれてね。(世話役、生活支援コーディネーター)
認知症に対して偏見をもたず、当事者を特別視しないことを認知症当事者と接する中で学ぶ
- 認知症の当事者を特別視しないことを(認知症を有する人である)千葉さん(仮名)から学んでいると思います。(世話人)
活動の成果
介護経験の振り返りが出来た
- 認知症を有する人との会話を通じて、自分の介護経験を振り返ることが出来た
認知症を有する人を特別視しない態度を学んだ
- 世話役や参加する住民の方が、カフェに参加している認知症を有する人と接することを通じて、偏見を減らし、認知症を有する人を特別視しないことを学んでいる