研究内容の紹介
ご挨拶
人々を取り巻く社会状況は複雑化し、生活の形態も多様になってきました。健康危機を伴う新たな健康課題も繰り返し出現しています。そのようななかで、保健師の業務範囲は拡大し、さまざまな創意工夫が一層求められています。
保健師の職能としての存在意義は、予防の観点から、人々の健康と生活がよりよい状態となるよう支援者として人々にかかわり、同時に、支援の体制や環境を整えるところにあります。問題と向き合い、その対応に直接的かつ持続的にかかわるという立ち位置にあります。保健師が予防活動の専門職として対応能力を高めていくためには、日々の業務を通じて、実践力を高める、OJT(On the Job Training)がきわめて重要であるのは、こうした背景に由来します。
ワークブックVer.3は、スタッフの立場、上司の立場のそれぞれの保健師の皆さまに、ワークブックを実際に使ってもらい、得られた意見をもとに、OJTとして、また予防活動として、役立つものとなるよう、改良を加えたものです。
研究代表者 宮﨑 美砂子
(予防活動の持続・発展のための地域看護実践 ワークブックVer.3より一部抜粋)
ワークブックについて
目的
予防活動の持続・発展に有用な、保健師の地域看護実践を、技術の点から4カテゴリー・38項目に体系的に整理した『予防活動の持続・発展のための地域看護実践技術項目』を、職場(実践現場)において、OJT(On the Job Training)として有効に活用できることを目指しています。
活用する人
自治体(市町村・保健所)に所属する保健師のすべての皆さま
活用方法と活用のタイミング
これまで予防活動として取り組んできたことの点検・評価、ならびに、今後活動を持続・発展させるために必要な自身の考え方や行動の方向づけを明確にしたい時、職場のなかで同僚や上司と意見交換し取り組む上での考え方や方針を明確にしたい時などに活用してもらいたいと考えています。具体的には、以下のようなタイミングを想定しております。
- 次年度の保健事業計画等を立案する時
- 新規事業を検討する時
- 実施している事業を立ち止まって見直す時
- 職場のなかで意見交換し取り組む上での考え方や方針を明確にする時
- 事業に関わる他分野の専門職や住民と考えを共有する時
- 現在、実施していることや出来ていることを確認する時
研究メンバー
研究代表者
- 宮﨑 美砂子 千葉大学大学院看護学研究院
研究分担者(五十音順)
- 飯野 理恵 千葉大学大学院看護学研究院
- 石丸 美奈 千葉大学大学院看護学研究院
- 栗栖 千幸 亀田医療大学
- 坂井 文乃 千葉大学大学院看護学研究院
- 佐藤 太一 千葉大学国際高等研究基幹
- 佐藤 紀子 千葉県立保健医療大学
- 杉田由加里 千葉大学大学院看護学研究院
- 鈴木 悟子 富山大学学術研究部医学系
- 土屋 裕子 千葉科学大学
- 時田 礼子 東京情報大学