千葉大学大学院看護学研究科 専門看護師育成・強化プログラム

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履修プログラム

教育プログラムの概要

本プログラムは、現在の看護学研究科博士前期課程にある専門看護師教育の充実と、専門看護師を1年間在職のまま受け入れる博士後期課程に連動した『専門看護師強化コース』の新設を核とした博士課程の教育改編であり、高度な看護実践能力と研究能力を備えた専門看護師リーダーの養成を目指している。多職種の中で看護の専門性を示しながら活動する専門看護師には、高度なコミュニケーション能力やケア全体の構造を見越した視点、変化を生じさせるのに必要な実践能力、そして根拠に基づき他者に示すための研究能力が求められる。本研究科では、専門看護師を目指す大学院生にも修士論文研究を課すことで、研究能力のみならず対象理解の深まりによる実践能力の向上や、看護実践の中で生じた困難を分析し解決する能力を担保してきた。本プログラムでは、看護学研究科博士前期課程において新設科目と改編科目の合計7単位を科目履修可能にして専門看護師教育の充実を図る。また、『専門看護師強化コース』を新設し、専門看護師の活動に必要な高度な知識や技術を取得する5科目および、専門看護師導入モデル施設と提携した研修を行う科目を新設する。遠隔地学習支援(E-Learning)システムを導入し、高度実践に関する自己学習の機会を提供する。『専門看護師強化コース』で修得する6単位のうち、4単位を博士後期課程の履修単位として読み替える。コース修了生が博士後期課程に進学した場合には、千葉大学大学院学則の第33条2項を適用し、2年間での修了を可能とする。また、全国の専門看護師の組織作りとして、専門看護師ワークショップの開催やプロジェクト研究の推進を行う。さらに、専門看護師導入モデル施設を拠点とした看護管理者との協働により、専門看護師の教育や活動の環境を整備していく。専門看護師養成の先進国である海外との連携を図り、『専門看護師強化コース』で海外施設における研修を行うと共に、海外から専門看護師や施設管理者、教育者などを招聘した国際講演会等を開催し、最新の情報を発信する。

2007年4月現在、25の大学院に専門看護師教育課程が設置されている。千葉大学大学院看護学研究科では4専門分野が専門看護師教育課程の認定を受け、現在、32人がこの教育課程を終え認定に必要な課程修了後の実務経験を重ねており、9人が専門看護師の認定を受けて活動している。しかし、専門看護師を導入している施設はまだ少数であり、専門看護師が能力を高めていく方策は、所属する施設管理者の考え方や専門看護師個人の力量に委ねられている。本プログラムにより専門看護師教育が博士前期課程から博士後期課程へと体系化されることで、看護ケアの質を向上させ組織を変革するのみならず、専門看護師全体の活動を視野に入れて必要な研究を組織したり、高度実践のケアスタンダードを構築していく専門看護師のリーダー育成が可能になると考えられる。このような専門看護師の活動は、少子高齢化や健康問題の多様化・複雑化が進む国民へ質の高いケアを提供するうえで重要な役割を果たすことが期待される。


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