学部1年生

看護職者への道
中村 綾香
看護学部1年生(一般選抜)

皆さん、こんにちは。タイトルで使用した看護職者という言葉は、受験生の皆さんには聞き慣れない言葉かもしれませんが、看護師・保健師・助産師を総称した言い方です。看護学部にはその看護職者を目指す人が集まっていて、私自身は助産師になることを目指して入学しました。
大学1年の前期では、水曜の午前に、看護学部・医学部・薬学部の3学部合同のIPE(Inter-professional education;専門職連携教育)というチーム医療について学ぶ授業、木曜の午後に亥鼻キャンパスで学ぶ専門基礎科目、それ以外の時間には西千葉キャンパスで普遍教育科目の授業を受けます。千葉大学は看護の最高峰と言われているだけあって、専門教育科目では期待以上の本当に素晴らしい授業が展開されています。看護職者は看護という専門的なケアを可能とするために、単に患者さんに思いやりを持ち、ケア技術を身に付けられればそれでよいのではなく、人体構造を学び、看護を理論的にとらえ、それらをケアに活かせるようになることができなければなりません。そのため、授業で求められていることが高度で、時にはくじけそうになることもありますが、先生方の私たち生徒に対する期待と愛を毎回の授業で感じ、私も先生方の目標としているような看護職者になりたいと思い、日々努力しています。また、普遍教育科目では、高校までとは違い、様々な分野の学問の本質について学ぶことができます。このように学べることは、総合大学である千葉大学だからできることだと思います。

看護職者を目指しているなら、ぜひ千葉大学に入学することをお勧めします。ここには最高の学習環境が用意されています。受験生活では大変なことも多く、くじけそうになるかもしれませんが、そんな時にはオープンキャンパスや亥鼻祭に来て、千葉大生気分を味わってモチベーションを上げてみてください。皆さんに出会えるのを心から楽しみにしています。

看護を学ぶ
川崎 瑞穂
看護学部1年生(推薦入学)

千葉大学には、看護についてはもちろん様々なことに興味や関心を持っている志の高い人たちが集まってきます。皆、看護学を学ぶことにおいてだけでなく、他の一般教養や部活動やサークル、ボランティア活動などにも積極的に取り組んでいます。高い意識を持っている人々の中では、自然と自身のモチベーションも上がり、様々なことに対し貪欲に学びたいと思えます。そして看護学の面白さを何度も知ることが出来るのです。

また千葉大学は国立大学唯一の看護学部であり、伝統と歴史を持ったハイレベルな看護学を学べます。しかし、伝統と歴史を持っているだけでなく、日々進歩し続ける医療に対応した看護学を学ぶことが出来ます。例えばIPE(Inter-professional education;専門職連携教育)という講義では、同じ医療従事者を目指す医・薬学部の学生と一緒に、大学1年生という早いうちからチーム医療を意識した学習ができます。これは千葉大学が総合大学であるからできることです。

医療の現場では柔軟な対応が求められます。看護学というひとつのワクから飛び出して、他学問を知り、視野を広げられることは間違いありません。あなたも千葉大学で、看護学を学んでみませんか。

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学部2年生

一年間を振り返って
加藤 佑季
看護学部2年生(推薦入学)

看護学部に入学して以来、学部での友達はもちろん、部活動やサークルの活動などを通して、人とのつながりが一気に増えた。それに伴い活動の幅も広がり、毎日が充実していて、私にとってこの一年間は楽しくも本当にあっという間だったように感じる。それらの活動を通して学ぶ場面も多い中、学部での学びという点にしぼって振り返ってみると、まずはじめに、これまでの勉強とは大きく異なる点を感じた。それは、実際の現場では看護者は常にそのときの状況に応じて適切に判断し、対処しなければならないため、看護という分野においては教科書に載っているようなただ通り一遍の技術ができていればよいというわけではないということである。つまり、確かな技術の習得はもちろん、状況に合わせてそれらを応用し、展開することが求められるのである。またそのような前提の下、現場での咄嗟の判断をするためには、その現象がなぜ起こり、そしてそれに対してどのような考えのもと、どう行動をするかというようにしっかりと現象や意味を理解している必要がある。
この一年、私は基礎・基本から、それらの理解を通して考えることや頭の使い方といったものを学んできたように思う。さらに、そのような学習を通して、自分の想像していた以上の‘看護’の奥深さにも気がつくこともできた。看護について知れば知るほど、その奥の深さに驚き、自分にこの仕事が勤まるのかと不安は募る一方で、知れば知るほどその魅力にはまっていく自分がいた。自分は確かに‘看護’というもののほんの一部しか知らないで、この道を選択したのかもしれない。しかし、そうであったとしても、この道を選んで本当によかったと思う。看護とはどういうものかもっともっと知りたいし、見つめていきたい。これから、だんだんと授業の内容も専門的になってくるが、純粋に看護をやりたいというこの思いを忘れず、しっかりと学習に励んでいきたいと思う。

温故知新:古い看護、新しい看護
森 美香子
看護学部2年生(社会人特別選抜)

13年間の社会人経験を得て、私は千葉大学の看護学部に入学しました。入学して1年半経った今、多くの同級生がまじめに素直に看護を学んでいる印象を受けます。
そのような環境で看護を学んでいる中、「千葉大の看護は古い」という衝撃的な言葉を耳にしました。看護が必要とされている医療の現場は科学的根拠に基づいた新しい医療が急速的に普及しています。卒後、そのような「新しい医療の場」に身を置きたいと願っている私にとって「古い看護」を学んでいて大丈夫?とやや不安な気持ちになりました。
確かに「古い」と感じることもあります。看護技術の学習で使われている映像教材はかなりの年代モノです。
「今どきこんなことやってるの?」 教材を見ている学生の誰もが一度は疑問に思うことでしょう。さて、「疑問」が浮かんできたらどうしましょう? 「もし、私が患者だったらこんな風にされたいな」「もし、私が看護するならこんなことはしないな」などとアレコレ考えてしまいます。その考えが、「実際に看護をするときどうなの?」 次はいろいろと調べます。そして学生同士で実際に行い、先生からのチェックを受けます。考えて、調べて、やってみて、また考える‥‥あっという間の1年半でした。確かに「新しさ」は今のところ感じられません。しかし、「新しいことは良いこと」で「古いことは良くないこと」なのでしょうか?
最近、起きた地震の被害から考えてみました。被災地には地震の被害によりケガをしてしまった方、治療中の病気がありながら治療を受けられずにいる方など、看護を必要としている方も多いことでしょう。そのような場で看護をすることになったら…ライフラインの確保が難しい場では「新しい看護」はどれだけの力が発揮できるでしょうか?「限られた環境の中で何ができるか?」考え、看護ができるということは決して「古い」ことではないように考えます。

学部の多くの先生方が「看護職者は生涯勉強」と言います。まだまだ学習は続きそうです。今は「新しい看護」を学ぶことよりも、「古く」から行われている看護を吟味し、そこから新しい見方や考えかたができるようになるための準備期間として過ごしています。

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学部3年生

治せない人間はいても、 看護できない人間はいない
屋久 裕介
看護学部3年生(一般選抜)

千葉大学看護学部に入学して3年が経ち、大学生活も折り返し地点を回った。私のこれまでの学生生活を振り返って、看護について考えたことを少し述べていこうと思う。
受験生の皆さんはこのタイトルにどのような印象を受けただろうか。皆さんに誤解してもらいたくないのは、看護の対象は「患者」ではなく「人間」であり、看護を行うのは「天使」ではなく「人間」であるということだ。千葉大学看護学部では看護の学習を通して「人間とは何か」ということを深く考えさせられる。看護は人間相手に行う活動であるから、「その人がどのような人なのか」ということを深く考慮しなくてはならない。そのために領域別看護学や実技はもちろんのこと、医学・心理学・文化人類学・社会学・統計学・法律など様々なことを学ぶ。こう書いてしまうと難しそうに感じるかもしれないが、それは中学生が数学IAと聞いて不安になるのと同じ感覚であるから安心して頂きたい。

私はこれまでの講義や実習において「看護には自分自身が出てしまう」ということを幾度となく実感した。看護には患者本人、家族、周囲の人々、地域、社会と様々な対象があり、それらの特徴に応じて関わり方を臨機応変に変えていく必要がある。そこでは自己の中に集積された知識・理論と、常に変化する現場の状況を自分なりに組み合わせた発言・行動を要求される。看護は科学的な根拠に基づきつつも、極めて人間的な対応をしなくてはならない非常に醍醐味のある分野なのだ。

また、看護学の分野は明確な回答がないものも多い。そこで重要なのは「正解は何か」ではなく、「どのように考えるか」「何が一番必要とされているのか」ということである。私たちは人間、そして自分自身を客観的に観ることを通してそれらの見極め方を日々学習している。これらのことは看護学に限らず、一個人としてとても必要とされることではないだろうか。看護学の学習を通して他の大学・学部では決して出来ない高度な人間性を身につけること、千葉大学看護学部の真髄はそこにある。

看護の出会いとこれからの展望
佐藤 愛
看護学部3年生(社会人特別選抜)

私は、平成16年度社会人特別選抜を受験し、平成17年4月に入学しました。千葉大学看護学部を受験するきっかけとなったのは、アメリカ在住中に働いていた介護付有料老人施設で出会った日本人看護師からの勧めでした。それまで保育士やサービス業、製造業といった仕事を経験していましたが、介護付有料老人施設で高齢者と関わる中、看護、特に老年期の看護に興味を持つようになりました。入学当初は、ひとまわり以上年齢の違う人たちと一緒に学生生活をうまく送れるかとても不安でしたが、次第に仲良くなりました。また、同じ社会人選抜で入学した人たちとはすぐに親しくなり、励まし合いながら頑張っています。

1年次は看護専門科目の授業は少なく、西千葉キャンパスで普遍科目の授業を受けることが一般的ですが、私の場合は日本の幼児教育系の短期大学と、アメリカで卒業した単科大学での単位が半分以上認定されたので、千葉大学での普遍科目の履修は不足単位分のみでした。看護専門科目は人体構造学、人体生理学と自然科学系の授業から始まりました。看護学を習得するための基本となる授業ですが、進むのも早くついていくのは大変でした。2年次になると、看護専門科目も少しずつ増えて、1年次で学んだ基礎をもとに、知識を広げていきました。医学部で見学した解剖実習、老年看護学や母性看護学の概論などがあり、各領域における概要を知ることができました。
3年次になり、千葉大学医学部附属病院での基礎実習、小児看護学や精神看護学、地域看護学の授業も始まり、様々な領域に興味を持てるようになりました。現在は、卒業後に進む領域を、入学当初に思っていた老年期の看護だけではなく、幅広い視野で考えています。一度社会に出た後に始めた看護の勉強ですが、千葉大学での学習を通して、看護は、私がやっと出会えた自分の天職なのかもしれないという予感がしています。残りの学生生活を充実させ、立派な看護師として社会に出られるよう、頑張っていこうと思っています。

看護を学ぶ -人間をみつめるということ-
面田 有貴子
看護学部3年生(推薦入学)

「人間の身体も心もみていく看護学を学びたい」と思って、千葉大学看護学部を選び、私は現在、学部3年になります。
人間を対象とする看護学は、身体や心の他にも学ぶべきことがたくさんあり、学際性の高い学問といえます。看護の学習には、いつも新たな学びや発見があります。熱意のある先生方や志の高い友人、実習で出会った患者様や看護専門職の方との関わりは、私にとって、看護学を深めることのみではなく、自分の人間性を高めさせてくれるものになっています。
学部3年になり、実習の体験を通して感じたことは、看護において対象の方を『知る』ということの重要性です。身体と心は相互に影響し合うものであり、また、人間は他者との関わりの中で生きています。今までどのような人生を歩んできて、何を経験し、何を感じてきたのかで価値観や考え方も一人ひとり異なります。病気は、そのような人間の中に起こり、存在する一部分であり、看護は病気も含め、それらをまるごと捉えて、対象者自身がよりよい生活を営めるように支援するものなのだということを強く感じました。自分の物差しではなく、事実を見つめ、対象の方を正しく理解し、根拠をもって関わる力が必要なのだと思います。
看護を学んでいく中には、奥が深くてわからなくなることもありますが、学べば学ぶ程、知りたいことや理解したいことが湧き上がり、それを追究していく楽しさがあります。これからも看護を深め、自らを高めると同時に、他者との関わりや様々な経験を大切に残りの学生生活を更に充実したものにしていきたいと考えています。

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学部4年生

メッセージ
河野 せり菜
看護学部4年生(一般選抜)

こんにちは。入学して早くも4年生になり、「どんなに科学が発展しても、看護は人の手でしか行えない」という学部長の言葉に惹かれ、入学した頃が懐かしい今日この頃です。現在は実習、就職活動も終え、あとは卒業研究と国家試験を残すのみとなりました。今、この学生生活を振り返ってみるとやはり、一番印象に残っているのは、3年生の後半から4年生の前期まで行われた領域実習かと思います。領域実習ではグループに分かれ、いろいろな科に行きます。それぞれに患者さんとの出会いがあり、患者さんとの関係を築きながら看護を計画し、実施しました。勿論、そのなかではどうすれば良いか分からなくなることは多々ありました。しかし、実習の担当の先生やグループの仲間と話すことで、どうすればいいか少しずつ考えられるようになったり、自分に足りない部分に気づかされたりして、実習を乗り越えられたと思います。また、じっくり取り組めるので大変さの中にも面白さや楽しさが含まれていて、出会った患者さん一人一人忘れることはなく、今も心に強く残っています。それは、働くようになってからも変わらないと思います。領域実習は朝早く起きたり、記録もたくさんあったりと大変ですが、実習だからこそ学べないことがいっぱい詰まっています。看護は、人と人との関係の中で行われるものです。だからこそ一筋縄ではいかないし、やりがいがあると思っています。これから受験を迎える皆さんも、看護に少しでも興味を持ってくれると嬉しいです。そして、千葉大学看護学部で看護を学んでみてはいかかでしょうか。

今、看護“学”がおもしろい!
渡邉 賢治
看護学部4年生(一般選抜)

長い歴史のなかで「人間」を研究する学問は様々に分化し、多くの人々が今もなおその研究に明け暮れています。それだけ私たち人間を理解することは難しく、また強い関心を呼ぶものでもあるのでしょう。私たちが学ぶ看護学もその一つといえます。しかし同時に、看護学には他の学問と大きく異なる点がいくつか存在します。その一つが実践に強く結びついた学問である点です。私は今回、実習を通し、患者さんの入院生活をより充実したものにできるよう援助するなかで、私が感じた看護のもうひとつの魅力を述べていきたいと思います。

専門分野である形態機能学や看護学原論以外にも、普遍教育での物理学、環境学、哲学、文学など様々な分野での学習によって、私たち学生は人間に対する多角的な視点を持つようになります。それは人間を構成する原子レベルでの理解であったり、書物からの人間の思考活動の理解であったりと様々です。一人の人間を形作っている要素は無数にあり、患者さんはまさに十人十色、2人として同じ方はいません。そして私たちは、目の前にした患者さん一人ひとりを理解していかなければなりません。その上で、人間に対する学際的な知識の蓄積は私たちに多くのヒントをもたらすのです。
看護学は、これらの知識や現場での実践における学びから、新しい人間像をより本来ある姿に照らし合わせて研究し、また一人一人のより良い実践(ケア)へと還元していくことができる学問であると私は実習の中で感じました。

将来希望する進路として医療を挙げる方々の多くが、“人を相手に仕事をしたい”と考えているのではないでしょうか。私は、看護学こそがその最たる学問であると考えています。より広い視野を持ち、不可能にも思える人間そのものへの理解、そして援助に対する研究はまだ始まったばかりです。現場の看護職者、研究者、教員から学生に至るまですべての人々の日々の気づきが看護学の成長へとつながり、一歩ずつその壮大な目標へと進んでいます。是非あなたも、看護学の成長の一歩を担ってみませんか?

看護学は面白い!
角川 由香
看護学部4年生(3年次編入学)

私たちの学年は10名の編入学同期がいますが、そのバックグラウンドはさまざまです。臨床経験10年以上の人、他職種から転職した人、海外での看護経験者、看護学校卒業後すぐに編入学してきた人もいます。私自身、看護学校卒業後、臨床経験なしに編入学したため、はじめは臨床経験のある方たちと共に学ぶことにとても不安を感じました。逆に、臨床経験の長い人たちは、久しぶりの学生生活に適応できるのか、勉強についていけるのかと心配したそうです。しかし、看護についてもっと学びたい、専門家としての資質を向上させたいと願う気持ちは一緒です。お互い、いろいろな刺激を与え合いながら学ぶことができ、とても有意義な学生生活となっています。看護学は学べば学ぶほど、面白い学問だと実感しています。

角川由香

編入学生は看護師国家資格保持者のため、ある一定の単位数が認定されます。しかし、卒業までに取得すべき単位は多くあり、西千葉キャンパスと亥鼻キャンパスの2つのキャンパスを往復する生活が続きます。教養科目(千葉大学では、「普遍教育科目」といいます)においては、総合大学のメリットを十分受けられる授業が多く行われています。看護職者としてだけでなく、一人の人間として身に着けておくべき教養を十分に涵養できる環境が整っています。また、編入学生対象の授業では、それまでの自己の看護実践体験に基づき、実践と理論の位置づけを学ぶとともに看護のあり方について検討しあう、千葉大学看護学部ならではの特徴的な授業も展開されています。

編入生として入学し、看護を今まで以上により深く、より多くの側面から学べていることは私にとって非常に貴重な経験です。また、専門性豊かな諸先生たちから得る知識・考え方・態度、そして大学で得た友人関係は、私のこれからの人生にかけがえのないものになるだろうと確信しています。どうぞ、皆さんもこの伝統ある千葉大学看護学部で、看護学を学ぶ喜びを感じてください。

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