領域紹介

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リプロダクティブヘルス看護学とは何?

私たちが専門とするリプロダクティブヘルス看護学は、女性や母子を中心とした母性看護学に加えて、生殖、セクシュアリティ、父親になることをも含めた広範囲でかつ健康増進に焦点をおいた看護実践の領域となります。私たちは、女性や母子にかかわる健康問題や、少子化、高齢出産等の社会的問題とつながりがある課題を看護学の立場から解決する方法を研究しております。

一例をあげますと、平成23年2月より最先端・次世代研究助成基金助成金(最先端・次世代研究開発支援プログラム)を受け「日本の高年初産婦に特化した子育て支援ガイドラインの開発」を実施し、世界初のガイドラインを完成しました。現在も、文部科学省科学研究費補助金等を獲得して研究を重ねております。
日本の高年初産婦に特化した子育て支援ガイドラインの開発

母性看護学とは何?

母性看護学とは、次世代の健全育成と女性の生涯を通じての看護実践の領域であります。日本では江戸時代の産婆の活動に端を得て、第2次世界大戦後のGHQ支配下にあってから、保健婦助産婦看護婦法の制定により、看護師・保健師・助産師業務が明確となり、産科看護学から母性看護学へと発展しました。看護師になるためには、母性看護学を学ぶ必要があります。

所属教員はみんな看護師、助産師、看護学教育研究者です

本専門領域に所属する私たち教員は看護師、助産師でありますので、リプロダクティブヘルス看護学の研究と大学院教育をしながら、学部生に対して母性看護学教育、助産師教育も担当しております。

リプロダクティブヘルス看護学の魅力は何?

新しいいのちを授かる前から、人の誕生にかかわり、親になる人々を支援することは、生命の畏敬を感じながら、同時に2人以上の人の命に係わることから責任も重いです。じかし、一方で安心、安全、安楽を保証して、生命、親子の絆、人権を大事にして看護実践をすることは、看護の対象者からの恩恵や喜びも大きいのも事実です。私たちは、多くの看護実践者を志す人々にこの看護学の魅力や奥深さを知っていただくと同時に、大学院生等とともに看護学研究をとおして社会貢献したいと願っています。

大学院進学希望者へのメッセージ

Reproductive Healthに関連した健康問題を持つ女性や、妊娠・分娩・産褥期などにある女性の健康や母親役割獲得を促す看護方法に関する研究を行っています。家族育成期の女性とその重要なパートナーである夫との関係や看護についても調査、検討を重ねています。

修士論文、博士論文の多くは、日本の不妊治療患者、妊産婦、母親、父親、ハイリスク新生児が家族員である家族等を支援する看護方法について研究成果を蓄積してきております。

博士前期課程では、実践経験から研究課題の明確化をはじめ研究過程のすべてについて個別指導を行い、大学院生が研究方法論を幅広く・深く学び、自己の研究成果を質の高い看護として活かすことができる能力を育成してきております。

博士後期課程では従来から行われてきた対象理解に基づいた看護の提言だけでなく、看護場面や看護現象そのものを丸ごと研究することで効果的な看護を浮き彫りにする研究、看護方法の評価研究も行なっております。すなわち、主に看護の対象者の主観や援助関係を深く究明することから看護方法を導く質的研究、ならびに、その導かれた看護方法について検証して効果を明示するmixed method researchを指導しており、今後も数多くの看護実践方法を創出し、母性看護学教育研究者を育成していきたいと考えております。
是非、私たちと一緒にリプロダクティブヘルス看護学を追究しませんか。お待ちしております。

このHPをみて興味関心をもたれたら、
本看護学領域の研究室は、一人ひとりが生き生きと輝いている看護学の知的集団です。ご興味のある方は、遠慮せずに門をたたいてみてください。

メンバー紹介

教員

職位 名前
教授 森 恵美
准教授 前原 邦江
助教 遠山 房絵
助教 木村 佳代子

リプロダクティブヘルス看護学領域の沿革

昭和53(1978)年4月 千葉大学看護学部に8番目の講座として母性看護学講座が増設され、前原澄子講師が教育学部から異動し、本講座に助教授として配属された。助教授、講師、助手3名で看護学部の母性看護学と助産師教育を担当した。
昭和59(1984)年7月 前原助教授が教授(初代教授)に昇任された。
平成5(1993)年4月 千葉大学大学院看護学研究科は区分制大学院に改組され、博士前期課程25名、後期課程9名が設置された。看護学部看護学科の教員組織は11講座から4大講座に改組され、母性看護学講座は母子看護学講座の母性看護学教育研究分野となった。同時に、森恵美が助教授に就任。この年に、母性看護学教育研究分野同窓会が同窓会長前原澄子教授のもと設置された。
平成9(1997)年3月末 前原澄子教授が退職し、4月より三重県立看護大学学長に就任。教授不在のまま、森助教授、助手3名で学部教育、大学院教育を担当する。
平成10(1998)年4月1日 講師が加わり、所属教員は再び5名となる。
平成12(2000)年4月1日 森恵美助教授が教授に昇任。
平成21(2009)年4月 教員が大学院所属となり、千葉大学大学院看護学研究科の母子看護学講座、母性看護学教育研究分野に配置換えとなる。
平成26(2014)年秋 母性看護学教育研究分野同窓会20周年の記念講演会を行った。
平成27(2015)年4月1日 看護学研究科看護学専攻が3講座に改組され、13専門領域が置かれたことに伴い、平成27年度から母性看護学からリプロダクティブヘルス看護学に名称が変更になる。正式には、看護学研究科、生活創生看護学講座、健康増進看護学教育研究分野、リプロダクティブヘルス看護学専門領域となった。
平成29(2017)年4月 定員削減により、リプロダクティブヘルス看護学専門領域の教員は教授、准教授、助教2人の4人体制となる。
令和3年(2021年)4月 組織再編に伴い、旧リプロダクティブヘルス看護学領域の教員は、千葉大学大学院看護学研究院生活創成看護学研究部門健康増進看護学講座の所属となる。