エンド・オブ・ライフケア看護学への千葉大学の取組

生きるを考える/2012年度

普遍教育「生きるを考える」第12回の様子

高齢者のエンド・オブ・ライフケア

[日程]平成24年12月18日 III時限/12:50〜14:20(総合校舎B号館)
[講師]桑田 美代子(青梅慶友病院 看護介護開発室長/老人看護専門看護師)

  • 講義の様子
    講義の様子
  • 桑田 美代子先生
    桑田 美代子先生

受講生の感想

私は今まで、治療を目的として入るのではない高齢者施設に対して、どこかやるせないような切ないようなイメージを持っていました。しかし、今日の講義を聴いて、青梅慶友病院の職員の皆さんが高齢者の尊厳を本当に守っていらっしゃることがわかり、とても前向きな気持ちを感じることができました。
特に、高齢者の方が胃瘻をつけたとしても、ご自分の口から食べてもらうことを諦めないということにとても感動しました。そして、食事の目的が栄養を摂るということだけではなく、食べておいしいと思えることが生活の質に深く関わっているし、その繰り返しが「生きる」ということである、という視点で取り組んでいらっしゃることがとても印象的でした。
また、「老いは未知の世界だから、最晩年を生きている人々と接するときには、謙虚さ、よく相手や周囲の人の話に耳を傾けること、わかったつもりにならないことがたいせつである」という点が心に残りました。私は、大学のサークルで目や耳の不自由な方と接する機会があるので、こういうことは常々感じていました。少しでも相手が感じていることを理解したいと強く思う一方で、自分が同じ立場に立たない限り理解することはできないのだ、というもどかしさに駆られていました。しかし、今日の講義を聴いて、相手の気持ちをいくら想像しても全ては理解しきれないのだということを自覚して、誠実に接していくことがたいせつなのかもしれない、と思えるようになりました。