エンド・オブ・ライフケア看護学への千葉大学の取組

生きるを考える/2012年度

普遍教育「生きるを考える」第14回の様子

アドバンス・ケア・プランニング 意思決定支援について考える

[日程]平成25年1月22日 III時限/12:50〜14:20(総合校舎B号館)
[講師]木澤 義之(筑波大学 医学医療系臨床医学域 講師)

  • 講義の様子
    講義の様子
  • 木澤 義之先生
    木澤 義之先生

受講生の感想

 講義を聞くまで、私がアドバンス・ケア・プランニングについて持っていたイメージは非常に漠然としたものであり、それは専門知識をもった医療職者だけで行うものだと考えていた。しかし講義をへて、アドバンス・ケア・プランニングは医療職者だけでなく、患者さんやその家族も含めて行うものであること、死を目前にした患者さんだけでなく、元気なころから自分の最期はどうしてほしいのかを周囲につたえておくことが望ましいことを知った。
 自分の最期について考えるのは怖いし、健康な時に、いざという時どのような治療をしてほしいのか考えるのはなかなか難しいと思う。だから、せめて「何をしてほしくないのか」「自分の人生の目標はなんなのか、どのように生きたいのか」「いざという時の代理決定者はだれにするのか」だけでも家族と話し合えればいいと思った。そうすれば、重要な意思決定が必要なのに本人が意思決定できないという場合に陥ったとき、家族も決定しやすいし、本人の望みに近い判断がくだせるはずだ。
 治療やケアのゴールについて話し合う時、目の前の検査や治療だけでなく、全体を俯瞰することが大切だということが印象に残った。患者さんにとってのbest interestをともに考えていく姿勢が大切ということは今までの別の講義で学んでいたが、「選択肢から選んでもらうのではなく、オリジナリティをもってともに考えていくことが大切だ」という言葉に胸をうたれた。