国公私立大学病院副看護部長研修

防衛医科大学校

防衛医科大学校病院

報告者氏名:白尾聡子

平成22年度
国公私立大学病院副看護部長研修
看護研修センター(仮称)を立ち上げ、看護職員研修環境を整備する

[概要]
当院は、特定機能病院としてまた大学病院として一定の医療水準を保つ責務があり、看護職員への教育は必須である。しかし、看護配置10対1、看護経験年数3年以下43%と、指導的に関わることができる人的資源が十分でなく、教育研修費の予算も組まれていないなど厳しい教育環境にある。
一方、平成22年4月より改正保助看法及び人確法が施行され、新人看護職員研修等の努力義務が明記された。国は新人看護職員研修事業費補助金を予算化しこれに対応している。しかし、当院は設置主体の関係でこれを申請できないため、教育研修に関する必要経費を予算化する必要がある。
看護職員の継続教育はこれまで看護部で独自に行い力を入れてきたが、施設においては「看護師は業務だけ行えばよい」という意識が強く、業務分掌にもそのように記載されている。法律改正は千載一遇のチャンスであり、これを根拠に教育専任看護師の増員と研修費を予算化することが大きな課題である。
運用としては、平成 21年病床編成の際に看護師2名を教育専任に配置し、新人支援と教育担当者の育成を担当させ、離職率減少という成果をあげている。また、空病室を活用した技術研修を実施している。平成22年4月新棟増築により移転により病棟が閉鎖されるため、これを活用してシミュレーション教育やITに対応できる教育環境を整えたいと考えている。また、これらの実績を積重ねることで、平成25年改築時の臨床研修センター構想に看護教育を組み込んだシステムを構築したい。