国公私立大学病院副看護部長研修

近畿大学

近畿大学医学部附属病院

報告者氏名:森佳恵

平成20年度
国公私立大学病院副看護部長研修
業務量減少に向け電子パス使用病棟を増やすための取り組み

[概要]
平成19年度、大阪府看護協会が5年以上同一施設で働いている看護職を対象に「看護職員の離職の実態と要因」について調査した結果、「看護職員数が充足していなくて忙しい」、「仕事内容と仕事量が多い」が上位を占めていた。平成19年度、当院の退職率は、15.1%(途中退職者含む)であり、退職理由として、①結婚・出産、②業務量が多くしんどいということであった。入院患者が一日10人を超える病棟もあり、毎年100名を超える新採用者を迎えることも各看護単位の多忙さに拍車をかけているといえる。そんな中、退職者を減らすためには、業務量を減らす手立てが必要と考えた。
当院は、平成15年からクリニカルパス(以下パス))を導入しており、紙パスの登録件数は147件である。平成20年1月から電子カルテが導入となり、平成20年5月からパイロットスタディーとして外科病棟で電子パス運用が始まっている。10月に眼科と産婦人科での使用が始まったが、電子パスを使用している病棟は現在3病棟のみであり、紙パスと電子パスを合せたパス使用率は20%と少ない。    電子パスを使用することで、入院時の指示受け、記録の簡略化が図れ、業務量減少に繋がるのではないかと考えた。院内にはパス委員会があり看護部にも3名の委員が存在するが、積極的に機能しているとはいえず、誰かがリーダーシップをとり院内電子パス推進を図っていく必要があると考えた。