国公私立大学病院副看護部長研修

三重大学

三重大学医学部附属病院

報告者氏名:江藤 由美

平成23年度
国公私立大学病院副看護部長研修
めざす看護を共有できるキャリア支援プログラム ―人に伝えるしくみづくり―

[概要]
当院の昨年度の看護師の離職率は、12.2%で46人であった。そのなかで、定年退職、長期病気休暇、遠方への転居を除いた退職者は16人であった。これら16人は、キャリア支援を充実させることで、勤務継続が出来た可能性がある。
看護職員満足調査の結果と看護職員面接から「忙しくってやりたい看護ができない」との記載や発言を聞くことが多い。しかし、「やりたい看護」「めざす看護」を明文化し、日頃から語る職場風土が少なく、それぞれの看護師が大切にしている看護がみえにくい現状がある。
そこで、自分たちがめざす看護とは何かを明確にし、人に伝えるしくみを作る必要があると考えた。まず、人に伝える手法としてデジタルストーリーテリングを使用して、他者にわかりやすく伝える方法を学び実際に発表する。また、ひとりひとりのめざす看護がわかるようにポートフォリオを紙媒体から電子化し、必要時閲覧できるようにすることが必要であると考えた。そして、個人の成長を促し、キャリアをサポートする相談者を多忙な上司以外にも設けることで、多面的にサポートできると考えた。
まずは、めざす看護を共有できる職場風土をつくることがキャリア支援となり、ひいては離職防止となると考えた。