国公私立大学病院副看護部長研修

東京医科大学

東京医科大学病院

報告者氏名:高城 由紀

平成23年度
国公私立大学病院副看護部長研修
新採用者の早期離職を防止する ―新採用者教育サポートシステム構築―

[概要]
近年、医療の高度化や重症化、そして在院日数短縮などが看護師の労働環境をより一層厳しくしている。そのような中で看護師の離職率は一向に減少せず、その退職者の補充として新採用者が配属される。当院では、年間140名を超える新採用看護職者が入職するが、現在その離職率は13~14%と高値を示しており、2011年日本看護協会調査1)の7:1入院基本料を算定する特定機能病院の平均離職率7.2%を大きく上回っている。当院は、新人教育体制として平成7年からプリセプターシップを導入し、新採用者のフォロー体制としているが、離職率の高さから既存のプリセプターシップ制度が現状において効果的に機能していないことが推察できた。この点から、新採用者の定着率を高めるために組織変革を行うことが急務となった。そこで、まず当院におけるプリセプターシップの現状把握と問題を抽出した。その結果を踏まえて精神的側面からも支援する新採用者教育サポートシステムを構築し、新採用者の離職防止に繋げたいと考え、今回のテーマに取り組んだ。