国公私立大学病院副看護部長研修

東京慈恵会医科大学

東京慈恵会医科大学附属病院

報告者氏名:有賀 庸代

平成23年度
国公私立大学病院副看護部長研修
現場と共に歩むセーフティマネジメントの取り組み

[概要]
当院は特定機能病院としての役割を担い、平均在院日数11~12日、年間の手術件数は約14,000件と急性期医療に対応している。来院患者のほとんどは複数の疾患をもち、高齢者も増え、治療方法が複雑なケースが多い。私は平成23年4月から、看護部のチーフセーフティマネージャーとして看護部全体の安全管理に関する責任者という役割を担った。
自施設で発生する医療問題のうち、看護師からの報告は全体の約80%である。内容としては投薬に関する報告が全体の約39%となっている。ヒヤリハット事例の報告も増加しているが患者誤認も発生している。いずれも確認行為の逸脱があり、対策を立てていても減少していないという状況である。
正しい方法やルールなど基準は作成しているがなぜ実践できないのか。現場のスタッフ一人ひとりが確実に実践できるか否かは、師長個々の指導力や方法にかかっているのが現状である。しかし、師長の安全管理に対する認識や周知徹底させる方法には個人差がある。安全な医療を提供するために、スタッフの実践力を高めるとともに、適切な分析・手段を講じることができるよう師長・主任の安全管理に関する能力を高めることを目標とし実践に取り組んだ。