国公私立大学病院副看護部長研修

横浜市立大学

横浜市立大学附属市民総合医療センター

報告者氏名:森田 知子

平成23年度
国公私立大学病院副看護部長研修
新人教育に対する指導方法や意識の統一化を目指す取り組み ~現代の新人理解から~

[概要]
私は4年間教育係を経験し、臨床実習指導委員は今年で3年目となる。当病棟の臨地実習における学生の受け入れは1日見学実習が主であり学生との関わりは少ないが、委員会に参加することで臨地実習の情報は多く得られる。学生は新人看護師に共通することが多く、共感しながら参加している。そこから、学生は新人看護師へと成長する過程であり、学生を理解することは新人看護師を理解することに繋がることが分かる。
教育係を経験し、新人看護師を指導するにあたって感じていることがある。それは“新人看護師を指導する指導者によって、指導方法や新人看護師へ求める能力にバラつきがある”“新人指導をプリセプターや教育係へ任せる傾向が強い”“年々、新人の成長の遅れが目立ち病棟スタッフへの負担が大きくなっている”などである。これらのことから、先輩看護師やプリセプターの疲労感や負担感が目に見てとれ、それがまた病棟の雰囲気を悪くしているように感じた。私は教育係として特に病棟スタッフが新人指導をプリセプターや教育係に任せる傾向が強いことに対し、なぜもっと新人指導に協力してもらえないのかと憤りを感じていた。しかし、今回の研修の中で“新人指導における問題点や気になる出来事は何か?”というテーマで問題解決方法を導き出した結果、これまで私が見ていた視点とは別の角度から状況を見ることができた。その導き出した解決法の1つとして、先輩看護師が新人看護師に対して指導方法や指導方針を理解した上で新人指導を行うと、新人看護師やプリセプターの知識や技術の向上に繋がり、プリセプターの役割確立と負担軽減に繋がるという結果が導き出せた。先輩看護師も積極的に新人指導に取り組み、病棟全体で新人指導を行う体制を作っていくためには、まず病棟スタッフへ現代の新人看護師についての理解や、病棟スタッフ全員が指導者という立場であることを理解してもらうことが必要であると考えた。更に、指導者役割を通し、自分自身も成長しているという実感をもち、新人指導に対する意欲の向上を目指すためこの計画を立案した。