国公私立大学病院副看護部長研修

九州大学

九州大学病院

報告者氏名:濱田 正美

平成25年度
国公私立大学病院副看護部長研修
周術期管理センター(仮)設置へ向けての体制作り  ~術前業務の効率化と周術期の患者管理の質向上に繋げるために~

[概要]
急性期病院ではDPC制度が導入されて以来、常に在院日数短縮と手術件数の増加が求められている。九州大学病院も同様である。年間手術件数は年々増加し現在9000件以上となり、在院日数短縮により、入院から手術までの期間は1~2日である。患者は、手術に必要な説明や術前評価をこの短期間に集中して受けるため、精神的・身体的準備が十分出来ているとは言えず医療安全上問題と考える。又、術後合併症を予防するためには周術期口腔ケアが重要であるが、外科医が外来で口腔ケアの必要性について説明する時間がなく、周術期口腔ケアへの依頼件数は伸び悩んでいる。
そこでこのような問題を解決し、周術期の患者管理の質向上に繋げるため、術前業務を入院前に効 率的に集約して行う「周術期管理センター(仮)」設置が必要とのことから、平成25年4月に医科歯科医療連携WGを立ち上げ体制作りを始めた。センター事業を明確にするために、センター受診患者の手術決定から入院までの患者の流れ、各職種がセンター設置に伴い行う業務内容の整理、センター専任となる人員確保を中心に検討し、体制作りを進めていった。
平成25年11月にセンター設置は認められ、平成26年2月からのプレ運用を経て平成26年秋にセンターとして本稼働とすることが決定した。今後は稼働後の効果について、センター受診件数や周術期口腔機能管理料の取得だけでなく、周術期の患者管理の質向上を評価し、可視化していくことが重要である。