国公私立大学病院副看護部長研修

岡山大学

岡山大学病院

報告者氏名:内田 陽子

平成25年度
国公私立大学病院副看護部長研修
看護補助者の定着と質の維持・向上  ~支援体制・教育体制の確立~

[概要]
近年、看護職の業務は複雑化し、さらにその業務量は増加の一途を辿っている。そこで、当院でも看護職と協働するために、平成23年4月より看護補助者を増員(計70名)し、急性期看護補助体制加算75対1、その後看護師の見なしも含めて50対1を取得するようになった。しかし、急激に増員を行ったため、その支援体制や教育体制は追いつかず、退職者も相次ぎ、慢性的な欠員状態及び50対1加算辞退の危機が続いていた。
そこで、まずは看護補助者全員(当時在職61名)と面接を行い、問題点を洗い出した。そして、常勤2名のリーダー補助者と協力し、相談窓口の開設や中途採用者への徹底したフォロー、補助者同士の交流会を設けるなどの支援体制を確立した。また、看護補助者の教育プログラムを作成し、経験年数別の演習を実施し、段階を追って知識・技術が習得できるような教育体制を確立した。その結果、1年間の退職者はこれまでの半分以下(26名→11名)に減少し、現在の看護補助者が定着するようになり、安定して50対1の急性期看護補助体制加算が取得できるようになった。教育については、今年度から新たなプログラムで取り組み始めたばかりのため、質の維持・向上といった効果はまだ乏しく、インシデント数も例年並みの5件と減少していない。しかし、研修受講後の看護補助者から今後の自分の成長への期待や夢が語られるなど、その姿に変容がみられるようになった。