国公私立大学病院副看護部長研修

佐賀大学

佐賀大学医学部附属病院

報告者氏名:中野 理佳

平成25年度
国公私立大学病院副看護部長研修
臨地実習という後輩の育成を通して臨床看護師の指導力を高める

[概要]
臨床現場で必要とされている臨床実践能力と看護基礎教育で習得する看護実践能力との乖離が問題となっている。臨地実習においては、対象者にケアを提供しその反応によりケアの妥当性を検証し、計画を修正するという看護過程の展開を通して看護実践能力が培われる。そのため基礎教育において臨地実習は極めて重要であると考える。当院でも昭和59年より臨地実習を受け入れ、平成7年より学校側との連携を深めるために臨地実習指導担当者を各部署に2名配置した。しかし、臨地実習についての体制や役割等明文化した物もなく、さらに臨地実習指導担当者は日勤でないことが多いため実習に関わることが少なくモチベーションも低い状態であった。また、臨地実習は学生のためとだけ捉える負担感が大きく、臨床側の指導力を振り返ることも少ない状況であった。臨床看護師にとって指導力は臨床実践能力として必要不可欠なものであり、実習指導をとおしてそれらを高めることができると考え、臨床側の体制整備に取り組んだ。「臨地実習指導体制に関する申し合わせ」を作成し、看護師長会議を通して周知させた。その結果、臨地実習指導担当者の日勤配置率が昨年より上昇した。また、今年度より臨地実習指導担当者連絡会を2回開催し、看護学科教員も含め情報交換を行った。成果として、自分たちの指導について振り返ることができ、看護学科教員との連携強化につながった。