国公私立大学病院副看護部長研修

鳥取大学

鳥取大学医学部附属病院

報告者氏名:足塚 則子

平成26年度
国公私立大学病院副看護部長研修
患者誤認インシデントの減少に向けた取り組み

[概要]
患者誤認インシデントが年々増加傾向にある要因は、患者確認行動が定着していない・患者に与える影響度が低いため危機感がうすい・照合率やリストバンド装着率が100%になっていない・患者誤認の未然回避インシデントが増加している等があげられる。平成25年度の患者誤認インシデントを項目別にみると最も多かったのが薬剤関連で、次が記録に関する項目であった。また、患者影響度レベル3b(患者に濃厚な処置を行った)が1件発生した。このような背景を受け、患者誤認インシデントが減少する事を目標にあげ計画を立案した。
 看護部の委員会活動としては、スクリーンセイバーやポスターで注意喚起を行う・患者による他者評価・看護師の院内ラウンドによる患者確認行動チェックを実施した。副部長(GRM)の活動として、リスク専門委員会等で毎月の患者誤認インシデント報告や事例紹介を行なう・看護師長を対象に医療安全会議を開催し確認行動推進にむけた取り組みを検討する・システム変更に向けた取り組みを実施した。
 活動の結果、患者誤認インシデント件数は昨年度とほぼ同様であったが、未然回避インシデントの割合が昨年度16.4%から今年度は30.7%と増加したためと考えた。患者誤認インシデントの項目は記録・書類混入等の項目が最も多く、患者影響度3bインシデントの発生はなかった。