国公私立大学病院副看護部長研修

金沢医科大学

金沢医科大学病院

報告者氏名:中村 真寿美

平成27年度
国公私立大学病院副看護部長研修
計画的にジェネラリストが育成される組織を目指して

[概要]
看護管理における人材育成は、看護サービスの質や経済性を決定づける極めて重要な課題である。
当院は、平成16年にクリニカルラダーを導入し、ラダー改訂やレベル別研修への見直しを行ってきたが、個人の努力では、今日求められる高い実践能力を得ることは困難であると感じる。今回、全看護職員がジェネラリストとしてラダーⅢ以上まで確実にキャリア開発できる組織を目指し、①キャリア支援体制の変更(しくみを変える)②スタッフ看護師のキャリア開発意識改革に向けた研修(文化を変える)③管理者のキャリア支援意識、能力向上に向けた学習会(管理者のマネジメント能力を上げる)に取り組んだ。結果、H28年度より現在のラダーシステムに「全看護職員の実践能力評価システムと目標管理の連動」、「クリニカルラダーと人事評価との併用」を追加運用することとなった。更に、導入に先立ち行った2年次看護師対象の実践能力評価シミュレーションでは、ラダーⅠ取得率が昨年に比し高い結果を得た。これは、看護師に管理者の「キャリア支援」という外的動機づけが加わった結果と考える。ラダーと「処遇」との連動が決定し、次年度からのラダー取得率向上は更に期待できるが、キャリア開発の課題として①目標管理と連動させ、人材育成のためのツールとして効果的に活用できるか②評価者の精度の差等が挙げられる。