国公私立大学病院副看護部長研修

山梨大学

山梨大学医学部附属病院

報告者氏名:萩原 千代子

平成27年度
国公私立大学病院副看護部長研修
「新病棟移転に向けたベッドコントロールの検討とこれからの病床管理への取り組み」

[概要]
山梨大学医学部附属病院は、山梨県唯一の特定機能病院である。病床数は606床、今年度の平均稼働率は78.0%、平均在院日数14日となっている。現在当院では病院再開発が行われており、昨年12月26日に新病棟が開院し、606床のうち356床が新病棟へ移転となった。新病棟における機能の拡大として、差額個室の増加・手術室の増加・ICU病床の増加・屋上ヘリポートの設置等救急医療にも対応できるような設備が整った。新病棟移転に向けては、患者の安全を第一に考えたうえで、より効率的な方法での移動の検討が必要であった。病院全体で検討していくことではあるが、主に病床管理を行っている看護部としての意見をまとめ、病院へ働きかけ、安全な新棟移転を目指した。
今後の課題は、充実した病院機能を効率的に運用するためにも病床稼働率を上げることが重要である。病院の方針としては、「全病床が共通床」と提示はしているが、診療科の枠という意識が強いことが現実である。現在は入院調整を各病棟師長が行っているが、病棟師長間での交渉には限界がある。今後は入退院センターなど病院全体のベッドコントロール調整部門が必要となるが、次年度に向けて、まずは看護部として病床管理看護師長の配置が決定した。緊急入院患者の入院病棟調整から始める予定である。