国公私立大学病院副看護部長研修

神戸大学

神戸大学医学部附属病院

報告者氏名:高橋京子

平成19年度
国公私立大学病院副看護部長研修
患者・家族から看護職への暴言・暴力対策を取り、職場の安全環境を整える

[概要]
ここ数年、国内外において実施された調査研究から、医療現場に多くの暴言・暴力が潜んでおり、看護職が実際に暴力を受けたケ-スが報告されている。日本看護協会では、2003 年に国内調査を行い、「保険福祉医療施設に勤務する職員の3割以上が身体的暴力または言葉の暴力を経験」しており、「言葉の暴力の加害者は、『患者・ケア対象者』(33.7%)に次いで、『同じ部署の職員』(25.1%)、『管理職・所属長』(18.2%)」という結果が出ている。
当院看護部において平成19年6~11月の6月間に、4件の患者・家族からの看護職に対する暴言・暴力の報告を受けた。個々の事例への対応を行ったが、今まで看護部として実態把握を行ったことはなく、対応マニュアルや記録・報告についての取り決めもない状況であった。
私は看護部において「医療安全・患者サ-ビス」を担当し、病院の医療安全や患者サ-ビスに関連する委員会の一員でもある。看護のリスクマネジメント・労務管理面からも患者・家族から看護職への暴言・暴力に対して、その実態の把握と対応、特に報告様式・報告ル-トのシステム化を今回の課題とし、取り組みを行った。