国公私立大学病院副看護部長研修
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- 平成19年度 実践報告書
- 診療科の枠を超えた有効な空床利用を行うための空床管理への取り組み
山口大学
山口大学医学部附属病院
報告者氏名:猪上妙子
平成19年度
国公私立大学病院副看護部長研修診療科の枠を超えた有効な空床利用を行うための空床管理への取り組み
[概要]
当院では、空床管理を行う組織がなく、空床管理について病院全体としての取り組みが確立していない。そのため、部署間の空床利用の交渉を行う役割は看護師長が担っている。実際の空床利用は要請する看護師長と要請された看護師長との話し合いにより決めているが、交渉時の情報は空床数、当日の入退院などPC画面上で確認できる情報のみである。
医療の現場では患者の重症化や高齢化、看護においても看護業務量の増加と過密化が著しく、新人看護師の増加など人的環境の変化もある。当院では院内で統一された「空床とは」の共通理解がないため、診療科、看護師長の空床のとらえ方も異なり、長年のセクショナリズムもあって、空床利用の交渉は大変な労力を必要とする。
しかし、効率的な空床利用は病院経営面でも重要である。看護部では「病院経営への参画」を看護部の目標に掲げ、その中で「診療科の枠を越えた、有効な空床利用」について看護師長会のグループワークで検討している。私はそのグループメンバーである。また、当院は2009年にシステム更新が予定されており、私は新システム検討ワーキングの看護部代表でもあるため、システムの利用を含めた空床管理を検討し、部署間の入院受け入れがスムーズに実行できる空床管理の方法や手順の作成が必要と考え、本課題に取り組んだ。