国公私立大学病院副看護部長研修

長崎大学

長崎大学病院

報告者氏名:山口典子

平成30年度
国公私立大学病院副看護部長研修
静脈注射に関する看護師の役割拡大 ~看護師のスキルアップ、安全な業務移管に向けての取り組み~

[概要]
2007年の「医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」の通知を受け、 2008年より看護師が静脈注射および留置針によるルート確保を実施している。2017年3月に働き方改 革実行計画が発表され、医師の業務負担軽減を目的に他職種へのタスクシフティングが推進された。自 施設の看護部では 2017 年 6 月に看護部タスクシフティング検討ワーキングを開始し、現在は化学療法 室で実施している看護師による抗がん剤末梢静脈ルート確保を、今後は化学療法室以外でも実施してい くこととなった。看護師による静脈注射を開始して 11 年が経過し、この間薬剤の開発はめざましく、 平均在院日数の短縮、病床稼働率の上昇など病院の状況も大きく変化した。私は教育担当副看護部長と
して、抗がん剤末梢静脈ルート確保のみではなく、静脈注射の実施基準の再検討、資格の更新制導入な
ど、静脈注射に関する看護師の役割拡大が安全に実施できるよう看護師教育の再構築に取り組むことと
した。今回、目標としていた「静脈注射の実施基準」「静脈注射を安全に実施するための教育プログラ
ム」の改訂案完成までは至らなかった。今後は静脈注射に関する看護師の役割拡大に向けて、「静脈注 射を安全に実施するための教育プログラム」の改訂案を完成させ、2020 年度より改訂案に則った教育 を開始していく予定である。