国公私立大学病院副看護部長研修

熊本大学

熊本大学医学部附属病院

報告者氏名:多田隈和子

平成20年度
国公私立大学病院副看護部長研修
看護師が安全に静脈注射を実施するためには、どのような教育システムを構築すればよいか

[概要]
平成15年から「静脈注射の実施に関する基本方針」を作成し、静脈注射を実施してきた。この基本では、看護師は側管注射を行うが、血管に針を挿入する行為は行わない内容であった。平成19年12月厚生労働省通達「役割分担の推進」の以降、医師と協力して積極的に静脈注射を実施するよう方向性は示したが、組織としての取り組みは行われず、医療者の役割の不明確さが問題となっている。その問題を解決するためには、組織としての内容の再検討と、看護師の静脈注射に特化した教育について検討する必要がある。
現状:・平成20年10月に看護師長に行った静脈注射実施に関するアンケートと、文部科学省高等教育局医学教育課が医師を対象に実施したアンケートの結果、医師のみが実施と回答した部署は、側管注2部署、翼状針による点滴6部署、留置針による血管確保11部署であり、全国平均に比べ、看護師は静脈注射を積極的に実施している。
・看護管理者は、静脈注射を実施することで看護業務の拡大と、看護の質の低下を危惧している。