国公私立大学病院副看護部長研修

旭川医科大学

旭川医科大学病院

報告者氏名:辻崎ゆり子

平成21年度
国公私立大学病院副看護部長研修
空床を効果的・効率的に運用するための取り組み

[概要]
 入退院センターは平成20年4月に、患者の身体的・社会的・精神的リスクを早期に把握し、スムーズな入退院を実現すること、入院に関する対応を一元化・迅速化するとともに専門職種が参画したチーム医療を推進することを目的に設置された。
現在の業務は、ケースマネジメントとベッドコントロールである。ケースマネジメントは、入退院センター専属看護師3名が外来で入院予約となった患者と面談し情報収集や入院までの生活指導を行い、事務職員は同意書の説明や入院決定の連絡をしている。ベッドコントロールは業務担当副看護部長が行っていたが、平成21年4月に入退院センター副看護部長の職位が設けられ、私が配置された。現在のベッドコントロールは、平日の緊急入院や予定入院で空床がない場合の調整であり、月7~27件のベッドコントロールを行っている。ベッドコントロール件数が多い診療科は、消化器内科、整形外科、循環器外科である。緊急入院を依頼する病棟に対しては、今まで受け入れ経験のある患者を優先するが、初めての経験の場合もあり、看護師の精神的負担があり危険性も伴う可能性がある。
  本院は病床602床(一般病床555床、精神科病床33床、ICU6床、NICU6床、RI2床)で入院患者数は500~530人前後で推移しており、平均50床前後の空床がある。今年度の目標は病床稼働率88%、平均在院日数16.5日であるが、現在まで目標値には達していない。病院経営に貢献することは入退院センター設置の目的の一つであり、入退院センターを中心とした病床管理体制を構築することが入退院センター副看護部長としての役割である。今回、患者、看護師、医師の満足度を得られるような病床配置について検討することを課題として取り組んだ。