国公私立大学病院副看護部長研修

山口大学

山口大学医学部附属病院

報告者氏名:福田美登里

平成21年度
国公私立大学病院副看護部長研修
副看護師長に管理者補佐として動機づけができる副看護師長会の運営方法の検討

[概要]
団塊の世代の看護師長が退職時期を迎え、7対1看護配置となった平成19年より看護師長に12名、副看護師長に25名が昇任、また22年度は看護師長が5名、副看護師長が8名昇任予定と看護管理者が入れ替わる。副看護師長は教育と業務をそれぞれ担当し、副看護師長会を毎月開催している。会の内容は重要な報告事項と教育委員会や業務委員会と連携したグループワークである。
その副師長や副師長会は、看護師長の意見や、副看護師長への業務に関する調査から「看護実践は優
れており現任教育や業務上の指導にやりがいを感じているが、看護師長代行業務・目標管理や看護研究の助言に負担に感じている。」「立場を管理者側ではなくスタッフ寄りに置き、管理的視点が低い」「副看護師長会は活動は行っているが発想に広がりがなく、受動的でマンネリ化している。」と分析された。そこで、問題を「副看護師長は看護実践者として役割モデルや与えられた業務は果たせているが、管理者補佐としての役割を知らない人が多い」とした。要因として①副看護師長は看護実践モデルからスタートし、昇任者オリエンテーションだけで副看護師長の役割や期待が伝えられていない。②病院や看護部の情報が十分に伝わっていない。③副看護師長の教育プランがなく育成方法が曖昧。④副看護師長は実務と副看護師長業務を行っており部署内における立場が確立されていない、疲弊していることが考えられた。以上から「副看護師長の育成には副看護師長の役割や期待、必要な知識や情報を得る期間の確保」が必要と考えた。
今年度、看護師長会では「副看護師長の育成」グループワークで「副看護師長の業務の見直しと権限委譲」を中心に検討している。副看護師長の成長は、看護の質や安全・業務改善、また次期管理者を育てる観点からも重要である。さらに看護部の目標である「マグネットホスピタルをめざす」へ繋がり、ひいては病院の発展につながる。私は業務担当副看護師長会を担当している。そこで、副看護師長会で育成の時間が確保できないかと考えた。