国公私立大学病院副看護部長研修

三重大学

三重大学医学部附属病院

報告者氏名:奥川直子

平成22年度
国公私立大学病院副看護部長研修
三重大学医学部附属病院の臨地実習指導の活性化

[概要]
三重県は長年医師不足・看護師不足を抱えている。看護師不足の問題を解決するためにまず実行すべきことは、臨床実習の活性化であると考える。なぜなら、臨床で生き生きと看護する先輩ナースの姿を見、一緒になって臨床看護を経験しその魅力を実感することができたら学生は就職の場として三重大学を目指してくれると思うからである。現在は三重大学医学部看護学科の学生80名のうちの約1/4の学生が就職してくいるが、将来1/3の就職率をめざしたい。現在臨床と乖離しているという看護基礎教育の問題を解決するためにも、看護学科との協働・臨床指導の在り方を検討していく必要がある。
しかし、現実は厳しく臨床指導を行っている教育担当副看護師長は、看護師不足のために夜勤要員でもあり臨床指導に専念できない状態である。臨地実習指導の責任は教育担当副看護師長に負担がかかっており、忙しい中でゆとりのない臨床指導であるため、学生の成長に合わせた十分な指導ができていない現実がある。学生に臨床看護の魅力を十分に伝えられておらず、就職希望者の数が増えていない。この悪循環を改善するため、指導者を複数育成し個人にかかる負担を軽減したい。見学中心の実習から体験型の実習に変えることにより、卒業時点での実習体験と臨床とのギャップも軽減したいと考える。このことは、リアリティショックの予防にもなりうると考える。